研究課題/領域番号 |
21390430
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
廣田 和美 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20238413)
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研究分担者 |
工藤 美穂子 弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (30003411)
櫛方 哲也 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (80250603)
吉田 仁 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (00374843)
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キーワード | 睡眠障害 / 加齢 / ラット / 全身麻酔 / 神経生理活性物質 / 鎮静 / オピオイド |
研究概要 |
研究1.年齢が睡眠に及ぼす影響の検討 実際の睡眠に関しては、中年と高齢ラットでは、各々覚醒が54.1±3.3、58.3±8.0、ノンレム睡眠が40.6±3.5、37.0±6.2、レム睡眠が5.3±1.9、4.7±2.2、5で、中年と高齢ラットで差はなく、若年ラットのデータが出次第最終比較をする予定である。 研究2.年齢が脳内の睡眠・覚醒に関する生理活性物質産生に及ぼす影響の検討 雄性SD系若年ラット、中年ラット、高齢ラットを断頭し、氷上で大脳皮質、海馬、橋、視床下部などに分割し、組織中の覚醒系物質であるノルアドレナリン、IL-4、IL-10、睡眠物質であるIL-1β、TNFαを測定した。測定部位では、大脳皮質と視床下部での加齢的変化が強かった。大脳皮質においては、覚醒物質であるノルアドレナリン含有量は加齢とともに増加したが、同じく覚醒物質であるIL-4は減少した。IL-10は有意な変化ではなかったが、減少傾向であった。大脳皮質の睡眠物質は、IL-1β、TNFαともに有意な減少を認めた。ただし、TNFαの変動は極めて少なかった。視床下部においては、覚醒物質のノルアドレナリン含量の有意な増加、IL-4、IL-10では、有意ではないものの増加傾向が認められた。逆に睡眠物質であるIL-1βは有意な減少、TNFαは無変化であった。全体で見ると、加齢に伴い脳内の覚醒物質が増加し、睡眠物質が減少する傾向にあり、睡眠物質と覚醒物質の不均衡があることが分った。
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