研究課題/領域番号 |
21390435
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
垣花 泰之 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (20264426)
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研究分担者 |
松永 明 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (70284883)
安田 智嗣 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (80437954)
今林 徹 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (90404491)
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キーワード | 近赤外時間分解分光システム / 脳障害モニタリング / チトクロームオキシダーゼ / ヘモグロビン酸素飽和度 / 光路長 |
研究概要 |
21年度の研究実施計画は、(1)近赤外時間分解分光法(TRS)装置対応の新たなチトクロームオキシダーゼ(cyt.aa3)絶対値測定用アルゴリズムの開発と、(2)作成したチトクロームオキシダーゼ(cyt.aa3)絶対値測定用アルゴリズムの正当性の評価であった。(1)新たなcyt.aa3絶対値測定用アルゴリズムの開発に関しては、散乱物質として脂肪製剤のイントラリピッドを含んだ溶液中に、十分に酸素化した赤血球を追加していき、酸素化型ヘモグロビンの吸光係数(装置定数を含む)を各波長ごとにもとめ、次にNa2S204を添加し完全脱酸素化状態の赤血球を追加していき、脱酸素化型ヘモグロビンの吸光係数(装置定数を含む)を各波長ごとにもとめ、cyt.aa3測定用の連立方程式を作成した。(2)上記で作成した新たなcyt.aa3絶対値測定用アルゴリズムの正当性を評価するため、ビーグル犬を用いて、体外循環下にシアン化ナトリウムを投与し、ミトコンドリアの呼吸速度を止めた条件下で、血液希釈をおこなった。新たなcyt.aa3測定用アルゴリズムで解析したところ、cyt.aa3のsignalを検出することはできなかった。原因として、3波長の選択がcyt.aa3測定には適さない波長であった可能性があることや、二波長法を用いていないため、"ゲタ"を除くことができなかった可能性がある。次年度は、それらの問題点を踏まえて、新たな波長の選択と、4波長タイプのTRSを開発することである。
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