研究課題/領域番号 |
21390446
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
東 治人 大阪医科大学, 医学部, 准教授 (40231914)
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研究分担者 |
勝岡 洋治 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10051757)
朝日 通雄 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10397614)
高原 史郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座教授 (70179547)
猪阪 善隆 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座准教授 (00379166)
梨井 康 国立成育医療センター(研究所), 移植・外科研究部, 室長 (60321890)
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キーワード | CD28-Superagonist / 非特異的免疫制御細胞 / Tregバンク / CD34+幹細胞 / ドナー特異的な免疫寛容 / MF-1遺伝子導入 / レンチウイルス / 超音波照射遺伝子導入法 |
研究概要 |
本治療法は、1)全く新しい免疫寛容導入法である、"Tregバンクによる術後感作性免疫寛容療法"と、MF-1遺伝子導入による"移植腎組織保護遺伝子導入療法"を併用することによって移植腎の永久生着を目的としている。 本年度は、以下の如く実験成果が得られた。 1)CD28-SAの作成:すでに調整済みであり、必要な量を順次作成している。 2)無処置LewラットからのCD4^+CD25^+Treg、および、CD34^+幹細胞の収集:無処置Lewラットの脾臓、および抹消血から、cell sorterを用いて、CD4+CD25+Treg、および、CD34+幹細胞をそれぞれ収集可能であることを確認した。 3)CD28-SA、および、HGF投与下にCD34+幹細胞との共培養よるin vitroでのTreg培養増殖(Tregバンクの作成) CD28-SA(1mg/L)、および、HGF(10・g/L)を添加し,CD34+幹細胞(1×10^4/ml)とCD4+CD25+Treg(1×10^4/ml)をRPMI1640,10%FBS,Streptomysic/penicirin,の培養液で培養し、ドナー非特異的なCD25^+CD4^+Treg細胞を充分量獲得可能であることを確認した。 Tregバンクによる術後感作性免疫寛容療法は、これまでのレシピエントに抗体を直接投与する方法とは全く異なり、無処置ラットの抹消血液中から収集したCD4+CD25+非特異的免疫制御細胞を、強力な細胞増殖因子であるhepatocyte growth factor(HGF)、および、CD28 Superagonist(CD28-SA)投与下に、マウスから抽出したCD34+幹細胞と共培養することによってin vitroでの細胞培養により充分に増殖させ(すなわち必要量のNS-Treg cellをいつでも供給可能なTregバンクが得られ)、移植術前のレシピエントに投与することによって、移植後、ドナー特異的な免疫寛容を獲得する非抗体投与-免疫寛容誘導法である。これまでの免疫寛容導入法では、レシピエントに抗体を直接投与する方法がほとんどで、その際、1)充分な抗体量の確保が困難であること、および、2)重篤な副作用が出現することがあること、などの理由から臨床応用が難しいのが現状であった。しかし、本治療法では、レシピエントに抗体を直接投与を行わないため、抗体による重篤な副作用を回避でき、安全な免疫寛容導入法である点で非常に画期的である。今後、Tregバンクにより獲得したTregをラット腎移植モデルの移植術前のレシピエントにadoptive transferすることによってドナー特異的な免疫寛容を獲得することを確認する予定である。
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