研究課題/領域番号 |
21390446
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
東 治人 大阪医科大学, 医学部, 教授 (40231914)
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研究分担者 |
猪阪 善隆 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00379166)
朝日 通雄 大阪医科大学, 医学部, 教授 (10397614)
梨井 康 独立行政法人国立成育医療研究センター, RI管理室, 室長 (60321890)
高原 史郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70179547)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | Tregバンク / 幹細胞共培養 / 免疫寛容 / CD28SA / MF-1遺伝子導入 / レンチウイルス / 超音波照射遺伝子導入法 |
研究概要 |
本研究の目的は、①“Treg バンクによる術後感作性免疫寛容療法”と、②MF-1遺伝子導入による“移植腎組織保護遺伝子導入療法”を併用することによる全く新しい免疫寛容導入法を開発、および、確立し、移植腎の永久生着を実現させることである。 本年度の実験成果として「MF-1遺伝子導入による①“移植腎組織保護遺伝子導入療法”の確立、および、②Treg 増殖による免疫寛容誘導率の向上」があげられる。 我々は、HGFとMSPのキメラであるMF-1 遺伝子を、レンチウイルスベクター(アデノウイルス並みの使いやすさ、および、安全で高率にゲノム内に遺伝子導入が可能)、および、超音波照射用造影剤(オプチゾン)を併用したレンチウイルス超音波照射遺伝子導入法を新しい腎組織遺伝子導入法として確立した。この新規遺伝子導入法によってMF-1 遺伝子が移植腎組織ゲノム内に導入され、移植腎に生じる様々な組織障害因子から移植腎を長期的に保護することが期待され、移植腎の長期生着に寄与すると考えられる。 また、MF-1遺伝子を導入することによって、免疫寛容誘導率が向上する傾向が見られた。この理由としてHGF、あるいは、HGFとMSPのキメラであるMF-1 は、移植動物モデルにおいて、体内に自然に存在するTregを増殖させることによって、免疫寛容を誘導し移植臓器の明らかな生着延長効果を示すことが明らかとなっており、本実験においても、新規遺伝子導入法によってMF-1 遺伝子が移植腎組織ゲノム内に導入されることによって、Tregバンクから投与されたNS-NTregを移植腎内で増殖させ、免疫寛容誘率を有意に向上させることが期待され、極めて画期的であると思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラットを用いたTreg 誘導モデルでは約80%の成功率で、免疫寛容を誘導することに成功しているが、臨床応用を行うためには以下の2点を達成する必要がある。 ①Tregと幹細胞の共培養により、Treg培養効果をより充実させる ②adoptive transfer による免疫寛容誘導率を100%に到達させる。 現在、①、②を達成すべく研究を進めているがやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
①レシピエントから採取した抹消血液の中からできる限り多量の非特異的なTreg cells を抽出する。 ② ①で採取したTreg cells を, CD141 (BDCA3)+ dendritic cells、および、CD34末梢血幹細胞から成るmatrix 3D培地で、MF-1、および、CD28-SA投与下に共培養することによってin vitro での細胞培養により充分に増殖させ必要な時に必要な量を供給できるTregバンクを作成する。 ③ ②で培養したTreg cells をAdoptive transferし、免疫寛容の誘導を図る。
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