研究課題
妊娠に関連する病態は主に妊娠後半におこるが、その原因は妊娠のきわめて初期の段階である着床過程にあると考えられている。つまり、不妊症だけでなく、妊娠中におこる病態、妊娠高血圧症候群やpreterm premature rapture of membrane (pPROM), intrauterine growth restiriction (IUGR)等はこの妊娠現像の早期におこる看床現象の何らかの異常により引き起こされると考えられている。そこで本研究では、効率のよい不妊治療、および妊娠に係わる病態の治療に反映する事を目的として、胎盤形成までの広義の着床現象に対してこれをリアルタイムに低侵襲に評価することができるシステムの構築をマウスを用いて行った。マウス着床部位において、血管透過性が上昇している事が知られている。そこで、生体色素であるインドシアグリーンを静脈より注入して、これを870nmの励起波長のモノクロCCD(近赤外線)カメラで体外から検出する事ができるというシステムを用いて、子宮の血管透過性を体表から検出できるようにシステムの構築を行った。さらに、子宮腔内のpH、電位差および電気抵抗(インピーダンス)をモニタリングできるシステムの構築を行った。インピーダンスに関しては今年度は膣のインピーダンスの測定を行った。膣インピーダンスは個々の測定値のばらつきが小さく、着床期にむけてインピーダンスは低下しており、これが有効なパラメーターと成り得る事が示唆された。来年度はこのプローブをさらに改良を行い、子宮腔内のインピーダンスを直接検出できるようにして検討を行う。子宮腔内の生体内pHおよび電位差の測定のために、直径0.3mmのガラスコートアンチモン電極を作製した。pHについては妊娠周期において差を認められなかったが、電位差については、ばらつきが比較的小さく、また、着床不全マウスモデルにおいて電位差に変化が認められ、子宮腔内の生体内電位差がパラメーターとして有効である事が示唆された。
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