• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

頭頚部癌への細胞免疫治療を用いたアジュバント療法のアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 21390458
研究機関千葉大学

研究代表者

岡本 美孝  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40169157)

研究分担者 堀口 茂俊  千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (30293468)
キーワード頭頸部癌 / 免疫療法 / NKT細胞 / 粘膜投与 / 抗原提示細胞
研究概要

進行頭頸部癌に対しては、手術、放射線、抗ガン剤を用いた3者併用療法が行われるが、患者への侵襲は大きく、治療後のQOLを傷害する一方で、依然として疾患の予後は不良である。根治治療後の再発は遠隔転移によるものが多いが、これまで再発を予防するための有効なアジュバント療法は示されていない。これまでの検討でNKT細胞は強い抗腫瘍活性を有すること、NKT細胞は頭頸部癌に対する標準的治療の一つである放射線治療に対して抵抗性を有すること、NKT細胞活性化リガンドであるα-galactosylceramideをパルスした抗原提示細胞の鼻粘膜下投与は、少ない細胞量で有効に抗腫瘍免疫活性を誘導することを明らかにした。本研究では、頭頸部癌の中でも特に予後が不良である4期進行下咽頭癌と頭頸部悪性黒色腫症例に対して、α-galactosylceramideパルス抗原提示細胞の鼻粘膜下投与が有効なアジュバント療法になるかどうかについての検討を開始した。本年度は、まず倫理委員会、先端医療審議委員会への申請を行い、実施の認可を得た後に、進行下咽頭癌についてはα-galactosylceramideパルスしていない抗原提示細胞の鼻粘膜下投与を行う群とのランダム化試験により、悪性黒色腫症例についてはhistorical control studyとして臨床研究を進めた。進行下咽頭癌については6症例、悪性黒色腫については17症例について細胞免疫治療がすでに終了した。投与後の抗腫瘍活性の血中での増加、経過観察期間は短いが無病再発生存期間の延長が確認されている。症例数を増やして検討が進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Combination Therapy of In vitro Expanded Natural Killer T Cells and α-Galactosylceramide-pulsed Antigen Presenting Cells in Patients with Recurrent Head and Neck Carcinoma2009

    • 著者名/発表者名
      Kumii N
    • 雑誌名

      Cancer Science 100

      ページ: 1092-1098

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 上気道の粘膜:基礎から臨床へ-鼻アレルギー・頭頸部癌の免疫治療への展開2009

    • 著者名/発表者名
      岡本美孝
    • 雑誌名

      耳鼻咽喉科・頭頸部外科 81

      ページ: 887-896

  • [学会発表] Nasal submucosal administration of antigen-presenting cells induces effective immunological responses in immunotherapy.2010

    • 著者名/発表者名
      Fujikawa A
    • 学会等名
      39th Korean rhinologic Society Meeting
    • 発表場所
      Daejeon(Korea)
    • 年月日
      2010-03-14
  • [学会発表] 頭頸部癌再発、salvage手術適応症例を対象にした活性化NKT細胞動注及びα-GalactosylCeramideパルス抗原提示細胞の鼻粘膜下投与2009

    • 著者名/発表者名
      Yamasaki K
    • 学会等名
      第39回日本免疫学会総会・学術大会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2009-12-02
  • [学会発表] Phase II study of Acticated NKT Cells and GalCer-pulsed APCs in Patients with recurrent and operable Head and Neck Carcinoma2009

    • 著者名/発表者名
      Yamasaki K
    • 学会等名
      第68回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-10-02
  • [備考]

    • URL

      http://or1-web2.m.chiba-u.jp/index.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi