研究課題/領域番号 |
21390461
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
宮崎 総一郎 滋賀医科大学, 医学部, 特任教授 (20200157)
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研究分担者 |
工 穣 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (70312501)
中田 誠一 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (10324435)
原 浩貴 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (90274167)
岡 靖哲 (財)神経研究所, 研究部, 研究員 (60419025)
千葉 伸太郎 東京慈恵医科大学, 医学部, 助教 (40236815)
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キーワード | 小児 / 睡眠時無呼吸症候群 / スクリーニング / PSG検査 / 診断基準 |
研究概要 |
本年度は大津市と川崎市にて2回の班会議をもち、当研究についての報告を行った。 (1) 小児OSAS患者につき、OSA-18を用いた各問診項目の妥当性、OSASのスクリーニングのためのカットオフ値の検討を行った。その結果、各問診項目はおおむね妥当であり、カットオフ値を50点程度とすればスクリーニングにも利用できる可能性が高い事が明らかとなった。 (2) 小児睡眠時無呼吸症候群の疑いの患者15人に対し全員、視診上にて口腔内の口蓋扁桃の大きさ、軟口蓋の位置について分類化し、かつ鼻咽頭ファイバー、X-P(セファログラム)にて咽頭扁桃(アデノイド)の大きさも分類化した。これら15人の小児に対し、咽頭の形態分類後、すべて夜間ポリソムノグラフィー(olysomnography : PSG)検査(自然睡眠下)を行った。PSG検査後、無呼吸低呼吸指数(Apnea hypopnea Index : AHI)が1以上にて明らかに口蓋扁桃、アデノイドが肥大している患児(患者15人がすべてAHI>1)に対し手術治療(Adenotonsillectomy)をすすめ、両親の同意を得られた患児(15人中13人)にたいしては手術治療を行った。術後3カ月後に自然睡眠下にて夜間PSG検査を行った。小児の睡眠時無呼吸症候群の患児の咽頭形態の分布や術前・術後のAHIにかんしての改善度と咽頭形態がどのように相関しているか解析継続中である。 (3) 小児の睡眠時無呼吸症候群においては、とくに診断について日本はもとより、世界においてもまだ混沌としている。小児はPSG検査を行うのが成人よりもかなり手技上やいろいろな面において手間がかかる関係上、すべての小児の睡眠時無呼吸症候群疑いに対してPSG検査を行うということは現状では極めて難しい。よって小児睡眠時無呼吸症候群疑いの小児に対して簡易スクリーニングの重要性も増すものであり、ビデオ記録やいびき音録音、パルスオキシメーターなどスクリーニング検査にたいして文献的に調査し、それらを学会発表(昨年の日本睡眠学会のシンポジウム)した。
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