研究課題/領域番号 |
21390476
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
館 正弘 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50312004)
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研究分担者 |
川上 和義 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10253973)
菅野 恵美 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10431595)
牛尾 茂子 東北大学, 病院, 医員 (80509604)
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キーワード | バイオフィルム / 創傷治癒 / 慢性創傷 / 糖尿病性足潰瘍 |
研究概要 |
マウス背側皮膚に6mmパンチで真皮最下層を残す全層創を作製後、細菌(GFP発現プラスミドを導入した緑膿菌PAO1株)を接種し、経時的に観察を行った。緑膿菌PAO1株の創傷接種によりTNF-α依存性に皮膚創傷治癒が促進された。緑膿菌のクオラムセンシング機構を調節する3-oxo-C12-HSLに着目し、3-oxo-C12-HSLを産生できない変異株を播種するとPAO1株に比してTNF-q産生と治癒促進効果が低下した。また3-oxo-Cl2-HSLを産生できない変異株による治癒促進抑制は、添加した3-oxo-C12-HSLによってPAO1と同様な効果が見られた。 抗バイオフィルムの方法として、低侵襲性体外衝撃波治療法を活用することを柱とし東北大学医学部循環器内科と共同で、マウスモデルを用いて衝撃波照射を開始し毛細血管新生、バイオフィルム抑制効果の有無を検討した。低侵襲性体外衝撃波照射によって、マウス創傷治癒が促進されることが確認され、mRNRレベルではbFGFとeNOSが衝撃波によって増加していることが明らかになった。バイオフィルムの直接的な抑制作用と、血管新生を通じて間接的に生体の作用による制御の2つの作用機序が予想された。
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