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2009 年度 実績報告書

組織および血管のリモデリングにおける脂肪由来幹細胞の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21390477
研究機関東京大学

研究代表者

吉村 浩太郎  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60210762)

研究分担者 東野 琢也  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70433901)
荒木 淳  東京大学, 医学部附属病院, 医員 (00508088)
キーワード脂肪幹細胞 / 血管新生 / 創傷治癒
研究概要

創傷,肥満など様々な状況において脂肪組織は虚血および低酸素状態に陥る。肥満とは無関係に、脂肪組織に対する低酸素の影響ならびにその後の適応反応を細胞および遺伝子レベルで解明することを目的とした。脂肪組織の低酸素モデルマウスを確立し,遺伝子発現,各種細胞の挙動を経時的に観察した。続いて,低酸素下における脂肪組織構成各細胞の挙動を検討した。低酸素下では多くの液性因子(VEGF、HGF、TNFα、IL-6、MMP9など)の発現が亢進した。さらに直後から脂肪細胞をはじめとしてアポトーシスや壊死が認められ,3日目からはマクロファージの浸潤や集積も認められた。一方で,細胞増殖(脂肪由来幹細胞をメインに,血液由来細胞や血管内皮細胞)、血管新生,脂肪新生といった組織の再生所見も7日目をピークとして認められた。In vitroでは,分化脂肪細胞や一部の血管内皮細胞が低酸素により早期にアポトーシスや壊死に陥るのに対して,脂肪由来幹細胞は長期的に生存し,高い増殖能と脂肪分化能を維持していた。また,低酸素下での脂肪組織器官培養上清により,脂肪由来幹細胞の遊走能,増殖能が著明に促進された。成熟脂肪細胞や内皮細胞は低酸素により死滅するが,脂肪由来幹細胞は低酸素に強く,低酸素刺激、細胞壊死に伴って組織から分泌される液性因子によって活性化され、脂肪再生や血管再生に関与し、組織修復に貢献していると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Functional implications of CD34 expression in human adipose-derived stem/progenitor cells.2009

    • 著者名/発表者名
      Suga H, et al.
    • 雑誌名

      Stem Cell Dev 18

      ページ: 1201-1209

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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