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2010 年度 実績報告書

骨細胞・骨細管系による骨基質ミネラル維持機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21390488
研究機関北海道大学

研究代表者

網塚 憲生  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30242431)

研究分担者 李 敏啓  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (60447612)
キーワード細胞・組織 / 解剖学 / 骨細胞 / 骨 / 歯学
研究概要

我々の研究によって、骨細胞・骨細管系の配列における幾何学的規則性はその機能の効率性に影響を及ぼすこと、また、骨改造が骨細管系の規則性を調節していることを明らかにしている。従って、骨改造異常を示す状態では、骨細管系の機能も異常を示すと推測される。そこで、平成22年度ではOPG遺伝子欠損(OPG^/)マウスとklotho^<-/->マウスにおける骨細管系の配列およびDMP-1,sclerostin,FGF23を解析した。その結果、骨改造が激しいOPG^/マウスではDMP-1とsclerostinの発現が低下したが、その原因として、DMP-1は骨細管系の不規則性や細胞死に依存しており、sclerostinは骨芽細胞の活性化状態に影響を受ける可能性が示唆された(Masuki,Amizuka et al.,BioMed.Res,2010)。一方、高リン・高カルシウム血症を示すklotho^<-/->マウスでは、過剰なDMP-1産生とごく僅かなsclerostin・FGF23産生を示した。DMP-1は局所的基質石灰化と関連があることから、klotho^<-/->マウスにおける骨基質低石灰化の原因の1つとしてDMP-1過剰産生が推測された。さらに、FGF23産生の低下は、klotho^<-/->マウスの腎臓におけるklotho欠損だけでなく骨細胞からのFGF23産生が抑制されていることも高リン血症の原因の1つと考えられた(佐々木、網塚ら:歯科基礎医学会2010年、論文作成中)。一方、sclerostinの産生低下と骨芽細胞の抑制とは、これまでに考えられている機序では説明がつかず、現在、解析中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Haga M, Nozawa-Inoue K, Li M, Oda K, Yoshie S, Amizuka N, Maeda T.Amorphologicalanalysis on the osteocytic lacunar canalicular system in bone surrounding dental implants.2011

    • 著者名/発表者名
      Haga., Amizuka N., et al
    • 雑誌名

      Anat.Rec.

      巻: (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Immunolocalization of DMP1 and sclerostin in the epiphyseal trabecule and diaphyseal cortical bone of osteoprotegerin deficient mice.2010

    • 著者名/発表者名
      Masuki H., Amizuka N., et al.
    • 雑誌名

      Biomed Res.

      巻: 31 ページ: 307-318

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Ultrastructural observation on cells meeting the histological criteria for preosteoblasts--a study in the mouse tibial metaphysis.2010

    • 著者名/発表者名
      Li., Amizuka N., et al.
    • 雑誌名

      J Oral Biosci

      巻: 52 ページ: 94-99

    • 査読あり
  • [学会発表] 石灰化基質に対する骨細胞の作用2010

    • 著者名/発表者名
      網塚ほか
    • 学会等名
      歯科基礎医学会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京都)
    • 年月日
      2010-09-20

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公開日: 2012-07-19  

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