研究課題/領域番号 |
21390502
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
池田 正明 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (20193211)
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研究分担者 |
大谷 清 関西学院大学, 理工学部, 教授 (30201974)
池田 やよい 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (00202903)
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キーワード | 癌抑制遺伝子 / p53 / RB / 分子生物学 / 細胞周期 / アポトーシス / 核内高次機能 / 核マトリクス結合因子 |
研究概要 |
主要ながん抑制経路におけるDRIL1およびDRIL2の機能解析を解析し、以下の結果を得た。 1.p53がん抑制経路におけるDRIL1/2の機能解析 昨年度、siRNAおよびshRNAを用いたDRIL1のノックダウン(KD)によってDNA傷害によるp53標的遺伝子の活性化およびアポトーシス誘導に対する十分な抑制が得られなかった。そこで、今年度はDRIL1と類似したDRIL2のKD効果を検討した。その結果、(1)DRIL2のKDによってアポトーシス関連p53標的遺伝子の発現が転写レベルで抑制された。(2)さらにDRIL1とDRIL2の両方をKDすると、p53過剰発現およびDNA傷害によるアポトーシスが明らかに抑制されることを見出した。しかしながら、それぞれ単独のKDでは抑制されなかった。(3)またに免疫沈降法により、DRIL1と同様、DRIL2もDNA傷害によってin vivoでp53と結合することを明らかにした。以上の結果から、DRIL1とDRIL2は、互いに共通した機能を持ち、p53標的遺伝子の活性化およびアポトーシス誘導に重要な役割を担っていることが明らかとなった。 2.RBがん抑制経路におけるE2FとDRIL1/2の機能解析 E2Fは細胞増殖に重要な転写因子でRBによって抑制的に制御されている。E2Fの増殖促進能におけるDRIL1/2の役割を調べるため、shRNA発現ベクターを用いたコロン一形成法により解析した。その結果、DRIL2のKDによっては抑制されなかったが、DRIL1をKDすると細胞の増殖が抑制されることが分かった。
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