研究課題/領域番号 |
21390505
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
平賀 徹 松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (70322170)
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研究分担者 |
細矢 明宏 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (70350824)
二宮 禎 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (00360222)
小林 泰浩 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究所, 准教授 (20264252)
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キーワード | 癌 / 癌幹細胞 / 骨転移 |
研究概要 |
近年、癌細胞の中に幹細胞様の性質を示す「癌幹細胞」が存在するとの概念が提唱され、癌治療の新たな標的として注目されている。本研究で我々は、"骨髄に定着した癌幹細胞が骨転移の成立・進展をコントロールする"との作業仮説を立て、本年度は以下の研究を行った。 1.癌細胞株における癌幹細胞の同定 in vitroでの生物学的性状・機能解析、および次年度以降に実施予定のin vivoでの検討に用いるため、side population(SP)細胞、細胞表面マーカー、およびaldehyde dehydrogenase-1(ALDH1)活性、を指標として、癌細胞株における癌幹細胞の同定を試みた。その結果、検討した全ての細胞株においてSP細胞の存在が確認された一方、細胞表面マーカー、ALDH1活性を用いた方法においては必ずしも癌幹細胞とされる表現型を示さない細胞株も複数認められた。現在、癌幹細胞マーカーとして確立されたものは存在していないことから、異なる細胞株、または異なるマーカーを用いた更なる検討を計画している。 2.SP細胞の単離 1で同定された癌幹細胞を豊富に含むとされるSP細胞のセルソーターによる分離に成功した。また、比較対照としてnon-SP(NSP)細胞の単離も同時に行った。 3.SP細胞の性状解析 2で単離したSP細胞の性状解析をin vitroにおいて行った。その結果、単層培養ではNSP細胞と差を認めなかったものの、浮遊培養系におけるsphere形成は有意に促進されていた。
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