研究課題/領域番号 |
21390517
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
赤川 安正 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00127599)
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研究分担者 |
久保 隆靖 広島大学, 病院, 講師 (60240876)
是竹 克紀 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (50346508)
土井 一矢 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (80444686)
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キーワード | 骨再生 / 多孔性ハイドロキシアパタイト / ポリリン酸 / bFGF |
研究概要 |
研究目的であるポリリン酸重層結合型インテリジェント機能性人工骨の開発を目指すにあたり、本年度は(1)ポリリン酸重層結合処理による材料特性の検討(2)bFGF・ポリリン酸の相互作用の検討(3)ポリリン酸重層結合型インテリジェント機能性人工骨の骨形成促進効果の評価、以上の3項目を行った。 多孔性ハイドロキシアパタイトにbFGFおよびポリリン酸を重層結合させ開発した人工骨に対して材料特性の評価を行ったところ、均一な吸着効率および濃度に依存した吸着量の確立・確認ができた。(2)bFGF・ポリリン酸の相互作用の検討では、細胞実験において、相互作用による細胞増殖の促進、骨芽細胞への分化誘導の促進および石灰化促進が明らかとなり、in vitroにおいて機能的にbFGFとポリリン酸が作用することが明らかとなった。(3)骨形成促進作用の検討においては、ニュージーランドホワイトラビットの大腿骨にポリリン酸重層結合型インテリジェント機能性人工骨を埋入したところ、観察期間2週例において、ポリリン酸結合型人工骨(bFGF無)、多孔性ハイドロキシアパタイト(コントロール)と比べ骨面積率の結果より有意に骨形成を促進していた。 これら(1)~(3)の結果より、本年度の目的である作製方法の確立、bFGF・ポリリン酸の相互作用効果、骨形成促進効果が明らかとなり、ポリリン酸重層結合型インテリジェント機能性人工骨の作製が可能となった。これより、次年度においてはより臨床モデルでの展開を行い、研究を遂行する。
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