研究課題/領域番号 |
21390519
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
築山 能大 九州大学, 大学院・歯学研究院, 准教授 (10236870)
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研究分担者 |
古谷野 潔 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (50195872)
松山 美和 九州大学, 大学病院, 講師 (30253462)
市来 利香 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教 (20325567)
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キーワード | 顎関節症 / ブラキシズム / スプリント療法 / ランダム化比較試験 / 睡眠時ブラキシズム / 携帯型ブラキシズム測定装置 / 咬筋筋活動 |
研究概要 |
本研究は、ランダム化比較試験の手法を用いて顎関節症および睡眠時ブラキシズムに対するスプリント治療の効果判定を行うことを主要目的としている。平成21年度は、まず本臨床研究遂行にあたっての文書、すなわち、研究プロトコール、被験者説明用資料、同意説明文書、同意書等の整備を行った(九州大学臨床研究倫理審査委員会の承認済み)。また睡眠時ブラキシズム測定装置を2式購入し、予備実験を繰り返して睡眠時ブラキシズムのデータ収集の標準化ならびに測定の手順書を作成した。予備実験の結果、従来から経験のある咬筋筋電図の導出、記録には問題はなかったが、心電図の記録に関しては電極の貼付方法の工夫およびノイズ対策が必要であったため、その対策を講じた。このようにデータ収集の環境が十分に整った後、実際に被験者の収集を開始した。ブラキシズムがある顎関節症(咀嚼筋痛)患者8名を対象に、臨床診察[医療面接、口腔内診察、顎機能障害の検査、ブラキシズムの臨床診断など]をもとにスクリーニングを行い、その結果2名の被験者が選択基準に適合したため、スプリント装着群(スタビリゼーションスプリントを夜間睡眠時のみ装着)とスプリント非装着群とに無作為割付した。その後、顎機能障害の検査[咀嚼筋の疼痛(VAS)、開口量等]、OHIP(Oral Health Impact Profile)日本語版、および社会心理学的因子の測定[心理テスト(GHQ60健康調査票、POMS短縮版)]を行い、スプリント治療開始前の睡眠時ブラキシズムの記録を行った。次に、スプリント装着群にはスプリントを装着し(スプリント非装着群は経過観察)、スプリント治療開始直後、1週後、2週後に、同様の測定を行った。得られたデータは、データ解析用コンピュータに入力した。睡眠時ブラキシズムのデータについては、従来から用いている解析(睡眠時ブラキシズムの発生頻度,活動量,など)を行い、今後のデータ解析の半自動化に向けたプロトコールを準備した。
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