研究課題/領域番号 |
21390524
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
上田 実 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00151803)
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研究分担者 |
田中 光郎 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (10143596)
國貞 隆弘 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30205108)
山本 朗仁 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50244083)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 再生医療 / 歯髄幹細胞 / 細胞バンキング / 難治性疾患 / 脳梗塞 / 脊髄損傷 / 劇症肝炎 |
研究概要 |
近年、再生医療は失われた組織、臓器に対する治療法として注目を集め、臓器ドナー不足等の問題を抱えている移植治療に代替する医療としてめざましい発展の一途をたどっている。再生医療の重要な因子である“細胞”に関しては、ヒトES細胞、さらに人工多能性幹細胞(iPS細胞)が発見され、究極の万能細胞と期待されているが、社会的、倫理的な問題、安全性などの点から臨床への実用化までに時間を要するのが現状である。現在、体性幹細胞、中でも間葉系幹細胞が有効であると考えられており、申請者らもこれまでに骨髄由来未分化間葉系幹細胞(MSCs)を応用し、骨再生技術を開発している。しかしながら、骨髄は加齢に伴い幹細胞数が減少することや、骨髄穿刺が患者への負担になること、症例によっては採取できない等の問題を抱えている。また、臍帯血に関しては、間葉系幹細胞の存在頻度が低いことや、分娩から細胞採取までの時間や臍帯血量に影響を受けやすいことから、効率や確実性に劣る。そこで、申請者らは、再生医療に用いる細胞供給源として、医療廃棄物とされている乳歯歯髄及び永久歯(智歯など)に着目した。本研究において細胞バンキング技術の開発により、骨再生はもとより、これまで治療が困難と考えられていた脳梗塞、脊髄損傷、劇症肝炎などの難治性疾患の急性期に、凍結保存した歯髄幹細胞を必要に応じて解凍し、迅速に患部へ移植する、または、その無血清培養上清を投与することが可能となった。また、それらの難治性疾患に対し、乳歯・永久歯由来幹細胞移植、または、歯髄幹細胞由来の無血清培養上清を投与すると劇的に病態が改善する事も見いだした。本研究結果より、細胞バンキングの有用性とそれを活用した難治性疾患急性期における乳歯・永久歯由来幹細胞移植、及び歯髄幹細胞無血清培養上清投与の有効性が明らかとなった
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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