研究課題
基盤研究(B)
BRAK/CXCL14は、多くの正常組織で発現しているケモカインで生体のホメオスタシス維持に重要と考えられている。BRAKには血管新生抑制作用や単球、マクロファージの遊走活性などの機能があることが報告されている。また、頭頸部扁平上皮癌細胞(HNSCC)では、上皮細胞増殖因子(EGF)刺激によりBRAKの発現が抑制されることがわかっており、通常BRAKの発現が低下または消失している。このことが、癌の増殖・進展に密接に関与していることが示唆されている。さらに、遺伝子導入によりBRAKを高発現させた細胞やBRAK高発現トランスジェニックマウスを用いた腫瘍移植実験から、BRAKが抗腫瘍効果を示す標的分子として注目されている。本研究では、頭頸部扁平上皮癌で見られるBRAKの発現低下が、BRAK遺伝子のプロモーター領域のメチル化による変異により引き起こされていること、BRAK低発現細胞はメチル化阻害剤処理によりその発現が回復できること、BRAKを発現した扁平上皮癌細胞はEGF受容体阻害剤(ゲフィチニブ)処理によりその発現がさらに増強され、他の抗腫瘍薬剤との併用で相乗的な抗腫瘍効果が期待できることがわかった。
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