研究課題/領域番号 |
21390545
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高橋 一郎 九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (70241643)
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研究分担者 |
山本 照子 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00127250)
寺尾 文恵 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (10510018)
五百井 秀樹 九州大学, 大学病院, 講師 (10274474)
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キーワード | 歯学矯正学 / メカニカルストレス / リアルタイム観察 / 軟骨細胞 / 細胞内情報伝達 |
研究概要 |
軟骨細胞の機械的刺激応答に伴う細胞内情報伝達系分子の活性化と細胞骨格の分子レベルでの再構築の経時的プロセスを、enhanced green fluorescent protein (EGFP)等の蛍光タンパクと細胞内情報伝達分子あるいは細胞骨格分子とのfusion proteinを用い、蛍光タイムラプスシステム顕微鏡にてリアルタイムで観察する。これまでの申請者らの検討により、機械的伸展刺激により軟骨細胞の分化は阻害される一方、圧縮刺激により促進されることが示されてきた。しかしながら、この軟骨細胞の指向性のある機械的刺激応答の分子メカニズムについては全く分かっていない。本研究では、軟骨細胞の極性と機械的刺激に対する応答特性の違いに着目し、新たに開発するタイムラプス顕微鏡システム上で使用可能な機械的刺激負荷装置を用いて、軟骨細胞における機械的刺激応答の分子メカニズムを解明する。これにより、軟骨細胞分化を制御し、顎顔面骨格組織の成長制御を可能とするための基盤的理論を確立する。 本年度は、PDMSを用いた機械的刺激の設計と作製に着手し、胎齢12日のSprague-Dawley系ラット胎仔より四肢胚を摘出し、コラゲナーゼ・トリプシンにより分散した細胞を用いたmicro mass細胞培養系の条件検討を開始した。また、研究代表者の異動に伴い、実験機器の整備と研究の基盤整備に重点を置き、22年度に実施予定であった遺伝子組み換え実験を前倒しして行い、研究実施が可能であることを確認した。ERK遺伝子のクローニングとEGFPとの融合タンパク質合成を行い、遺伝子発現を確認した。
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