研究課題/領域番号 |
21390559
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
日野出 大輔 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (70189801)
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研究分担者 |
河野 文昭 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60195120)
伊賀 弘起 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40175188)
吉岡 昌美 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (90243708)
横山 正明 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (10314882)
星野 由美 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (60457314)
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キーワード | 脳血管障害患者 / 地域連携 / 急性期病院 / 回復期病院 / 専門的口腔ケア / 口腔アセスメント / アンケート調査 |
研究概要 |
本研究の目的は、急性期病院入院中の脳血管障害患者へ専門的口腔ケアを実施し、転院先の回復期病院においても地域連携を強化して継続的に専門的口腔ケアを実施することにより、その効果を検証することである。種々の原因によるICU入室患者57名の口腔内状態を観察した結果、初回の専門的口腔ケア実施時に半数以上の者に口唇乾燥、歯面への歯垢・歯石の付着、歯面・口腔粘膜への喀痰の付着、舌苔が認められた。看護師との協働のもとで、継続的に口腔ケアを行った結果、半数以上の者で歯面への歯垢・歯石の付着、歯面・口腔粘膜への喀痰の付着、頬粘膜乾燥、口臭について改善が認められる結果を得た。 急性期病院である徳大病院からの転院先となる2つの回復期病院から、本研究への参加協力および徳島大学病院臨床研究倫理審査委員会の承認を得て、現在、口腔ケア開始前後の口腔内アセスメントおよび継続的に口腔ケアを遂行している。専門的口腔ケアによる介入を行っている脳血管障害患者は現在5名であり、平成22年度も引き続き、対象者を増やしながら計画を遂行していく予定である。 一方、徳大病院および回復期病院において脳血管障害患者またはその家族に対し、入院中の口腔ケアに関する項目(関心度、理解度、満足度等)をアンケート調査した。現在までに得られた親族18名の回答を集計した結果、その56%は看護師からの説明を受けてから口腔ケアを希望し、全体として咀嚼・嚥下機能の維持・回復および口臭の防止に効果を期待する回答が83%と最も多かった。また、転院後も口腔ケアを継続的に受けさせたい者は78%で、希望しない人の理由は専門的口腔ケアの効果が判らない、口から食べていないからと答えた者が多かった。さらに対象者を増やしてアンケート調査を行い、地域連携を強化した専門的口腔ケア継続システムの構築に必要な要因を分析していく予定である。
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