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2011 年度 実績報告書

口腔ケアによる高齢者の認知脳機能回路の賦活と再生

研究課題

研究課題/領域番号 21390562
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

小野塚 実  神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (90084780)

研究分担者 兼松 雅之  岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (40252134)
キーワード認知症 / 認知機能 / fMRI / 光トポグラフィ / 口腔ケア / ブラッシング
研究概要

介護予防プログラムに口腔ケアが導入されて以来、口腔ケアと全身機能との関係が強く指摘されるようなった。本研究では、一般健常高齢者と老人保健施設に収容されている高齢者において、ブラッシングしない時とブラッシング直後に2種類の認知機能検査(MMSE、かな拾いテスト)および2種類の先端医療技術(磁気共鳴機能画像法(fMRI)と光トポグラフィ)を用い、ブラッシングによる前頭前野の賦活と再生及び認知機能の向上を世界に先駆けて解明し、口腔ケアの神経科学的意義を社会にアピールすることをゴールとした。
本研究目的を達成するために、本年度(平成23年度>は、高齢ボランティアにおいて、かな拾いテスト時の前頭前野のfMRIシグナルを計測し、ブラッシング前とブラッシング後で比較した。また、光トポグラフィを用い、ブラッシング前とブラッシング後において、かな拾いテスト時のヘモグロビン濃度の変化を比較した。
その結果、以下の成果が得られた。
1.高齢者にブラッシングを施すことにより、これまでと同様に。MRSE(Mini-Mental Status Examination)とかな拾いテストのスコアが上昇した。
2.高齢ボランティアにかな拾いテストを提示した際の前頭前野のfMRIシグナ強度は、ブラッシングを行った後の方が増強されることがわかった。
3.高齢者に同様のタスクを提示したときの光トポグラフィでの酸化ヘモグロビン濃度は、ブラッシング前に比べブラッシング後の方が高まる傾向を示した。
以上の結果より、高齢者に「ブラッシング」を施すことにより前頭前野が賦活され、神経認知機能が向上することが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Chewing-induced regional brain activity in edentulous patients who received mandibular implant-supported overdentures : a preliminary report2011

    • 著者名/発表者名
      Kimoto K, Ono Y, Tachibana A, Hirano Y, Otsuka T, Ohno A, Obata T, Onozuka M
    • 雑誌名

      J Prosthodont Res

      巻: 55 ページ: 89-97

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Chewing reduces sympathetic nervous response to stress and prevents poststress arrhythmias in rats2011

    • 著者名/発表者名
      S.Koizumi
    • 雑誌名

      Am J Physiol Heart Circ Physiol

      巻: 301 ページ: H1551-H1558

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Aortic and hepatic enhancement at multidetector GT : Evaluation of optimal iodine dose determined by lean body weight2011

    • 著者名/発表者名
      H.Kondo
    • 雑誌名

      Eur J Radiol

      巻: 80 ページ: e273-7

    • 査読あり
  • [図書] 噛めば脳が若返る2011

    • 著者名/発表者名
      小野塚實
    • 出版者
      PHP研究所
  • [備考]

    • URL

      http://www.kdcnet.ac.jp/college/rcbos/index.html

  • [備考]

    • URL

      http://www.imbs-mastication.org/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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