研究課題/領域番号 |
21390571
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研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
安酸 史子 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (10254559)
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研究分担者 |
中野 榮子 福岡県立大学, 看護学部, 教授 (50207841)
松枝 美智子 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (50279238)
渡邉 智子 福岡県立大学, 看護学部, 准教授 (00268955)
安永 薫梨 福岡県立大学, 看護学部, 講師 (80382430)
小森 直美 福岡県立大学, 看護学部, 講師 (70438307)
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キーワード | 看護学実習 / アクションリサーチ / 経験型実習 |
研究概要 |
経験型実習教育の研修として、学内の助手・助教を対象にしたFDを2回、学内教員及び臨床実習指導者を対象としたFDを2回実施した。研修プログラムは、学生の自立度に合わせた経験型実習の指導方法(指示・助言・コーチング)の演習、実習困難事例についてのプロジェクト学習、等であり、研修プログラムのバリエーションを拡大した。学外では、研究協力の得られた専門学校において、初めての試みとして教員と臨床指導者に学生も加えた研修会を企画し、2時間の講義とプロジェクト学習5時間のプログラムを実施した。グループワークは学生グループと教員・臨床指導者グループが別れて、発表は合同で実施するプログラムを企画した。研修後、教員・指導者側、学生側双方にとって相互理解が深まり、その後の実習展開が円滑に出来ているという報告を受けた。 学生への授業介入では、「看護実践論」の授業で、講義とポートフォリオを活用したプロジェクト学習を実施した。「こうすれば看護実習を上手に乗り切れる知恵袋集」「看護実習で必要な学生のコンピテンシーを身につける方略集」を成果物として学生全員と実習運営部会の教員全員に渡し、活用できるようにした。また、不安についてのアンケート、授業後感想文、作成したポートフォリオの分析を行い、演習プログラムにおける学生の学びの実態の解明をめざしている。 さらに今年度は、経験型実習教育の有効性と課題を明らかにするために、研究協力の得られた3年生の2グループ(4名と8名)、4年生の2グループ(7名と7名)、卒業生(1回生から5回生)の1グループ(12名)に対して、フォーカスグループインタビューを実施した。 次年度は、グループインタビューの追加実施とシンポジウムを開催し、経験型実習教育の研修プログラムの有効性と課題について検討し、経験型実習教育の研修プログラムのパッケージ化をめざす。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
目的とした研修プログラムの実施と評価のためのフォーカスグループインタビューを計画通り実施できた。分析がやや遅れてはいるが、予定以上に研修プログラムを実施しており、全体としては概ね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
学生へのフォーカスグループインタビューは、最終年度は計画していなかったが、追加実施し、分析を深めたいと考えている。さらにグループインタビュー結果に基づいて、学生、教員、臨床指導者を交えたシンポジウムを開催し、経験型実習教育の有効性を検討するとともに、研修プログラムのバージョンアップを図りたいと考えている。 また、今年度の成果を次年度は学会等で積極的に発表していく予定である。
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