研究課題/領域番号 |
21390586
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
守田 美奈子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (50288065)
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研究分担者 |
奥原 秀盛 静岡県立大学, 看護学部, 准教授 (60288066)
吉田 みつ子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (80308288)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 緩和ケア / 実践知 / 事例研究 / がん / 援助方法論 |
研究概要 |
緩和ケアにおける実践知の特徴を分析し、看護援助方法論モデルを構築することが本研究の目的である。平成24年度は緩和ケアに関する看護実践の語りに関するデータ分析を継続し、援助モデルの検討を行った。具体的には、以下のような活動を行った。 1)これまで得られた29事例について、月1回開催している事例検討会を継続し、実践知の特徴と援助方法論について考察を行った。事例毎の文脈や固有の状況にそって実践構造を分析し、それに基づき援助方法論を検討した。看護師の実践経験は、①「疼痛を緩和する」、②「セデーションを行う」、③「患者の尊厳を守る」、④「患者の意思を支える」、⑤「チーム医療の実践」、⑥「複雑な感情を持つ患者への支援」⑦「見取りの援助」、⑧「家族ケア」、⑨「在宅ケア」の9つのテーマに分類された。その結果、ケアの方向性が明瞭な場合は、それに即して緩和ケアを展開するための個人あるいはチームとしての実践知が見いだされた事例もあった。逆に既存の知識、技術、経験をもとにした対応が困難な場合は、「不可解で対応困難な事象」として経験されていた。そのような場合でも、知覚を拠り所に即座の新たな解釈と援助行為が共に生み出された時には、実践状況で変化が起こるなど実践知の特徴が浮き彫りになった。しかし患者の「死」による終焉を迎えた場合は、看護師に後悔や罪悪感等が残る事例もあった。しかし、このような感情を伴う過去の経験は、未来のケアへの志向性が生まれる土壌になることも示唆された。 2)緩和ケアに関心のある看護職と公開事例検討会を開催し、緩和ケアにおける看護の実践知と援助方法論に関する意見交換を行った。 3)第17回緩和医療学会、第32回日本看護科学学会、世界がん看護学会(プラハ)でこれまでの成果発表を行い参加者と意見交換を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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