研究課題/領域番号 |
21390589
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上別府 圭子 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70337856)
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研究分担者 |
山下 洋 九州大学, 大学病院, その他 (20253403)
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キーワード | うつ病―分娩 / 家族看護 / 周産期 / 児童虐待 / 対象愛着性 / 多機関医療協力システム / 評価研究 / 予防的保健医療サービス |
研究概要 |
医療機関を中心とした妊娠期からの児童虐待予防を実現するための、家族看護技術の確立と医療連携システムモデルの構築に、一定の成果をあげた。 [1] 簡便な家族機能尺度の開発(東大版Family APGAR) 家族のサポートへの満足度を測定する家族機能尺度:Family APGAR(5項目) の日本語版再開発を行った。13~78歳までの計1884名を対象者とし、実施可能性、信頼性、妥当性を示すことにより、東大版 Family APGAR とした。 [2] 精神疾患を有する母親の子どもへの支援に関する質的研究 精神疾患を有する女性 29名に対して個別インタビューを実施した。専門職者は子どもの生活が脅かされていないかをアセスメントした上で、患者を通して子どもを支援したり、患者の理解者として子どもを直接支援したりしていた。 [3] 周産期のストレスが母子相互作用に及ぼす影響に関する研究 不安・気分障害の診断を受けた母親(不安抑うつ群)16名と、地域小児科を受診した母親(対照群)を対象とした。結果、7-9ヶ月時点で、不安抑うつ群の不安・抑うつは改善していたが、対照群に比べ応答性や感受性が低い母親が多く、回避的で静かな乳児が多かった。母子相互作用に対する介入が必要であることが示された。 [4] 産後うつ病の重症化予防を目的としたプログラムの開発と評価 妊娠期中期以降の母親学級で実施するプログラム(MMHPP)を開発し、医療機関において準実験研究を実施した。妊娠期に2回、産後4日目に1回の介入を経て、産後1ヶ月時点で評価したところ、産後うつ(EPDS)には差はなかったが、パートナーとのコミュニケーションの頻度が高かった。より長期のフォローアップが必要である。 [5] 周産期からの虐待予防に関する啓発活動 啓発活動を継続的に実施するとともに実際の事例を共有し、医療機関内外の連携システム構築に寄与した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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