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2011 年度 実績報告書

子どものターミナルケア技術構築と看護師のストレス緩和プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21390592
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

戈木クレイグヒル 滋子  慶應義塾大学, 看護医療学部, 教授 (10161845)

研究分担者 岩田 洋子  慶應義塾大学, 看護医療学部, 助教 (40347282)
キーワードターミナルケア技術 / 小児がん / 医療者 / ストレス
研究概要

本研究には「子どもへのターミナルケア技術の構築」と「看護師のストレスを緩和するプログラムの開発」という2つの側面がある。以下,2つにわけて,今年までにおこなったことと今後のすすめ方を述べたい。
1.子どもに対するターミナルケア技術構築
本年までに,小児がん病棟でターミナルケアを多く経験した看護師52名,医師6名,心理士1名,院内学級の教師15名にインタビュー調査をおこなった。その結果,家族の死の予測,家族が子どもの病状の悪さを受け入れるための働きかけ,家族によい思い出を残すための関わり,ターミナル期の過ごし方と看取りについての家族の希望の引きだしとそれが実現できるためのサポート,他児の死が起こったときにどう対応するか,医療者間の情報の共有などの現象が把握できつつあるが,まだ,どれも理論的飽和に至っていないので,今後もグラウンデッド・セオリー・アプローチの手順に則ってデータ収集と分析を続けたい。
2.看護師のストレスを緩和するプログラムの開発
昨年,英国の病院とホスピスの看護師,悲嘆コーディネーター,チャプレン,心理士にインタビューをおこない収集したデータと,日本のデータとの比較によって,環境的な違いがもたらすストレスの違いがわかったものの,不足部分についての理論的サンプリングが必要だと考える。
これまで小児がんを中心とした慢性疾患による子どもの死を多く体験した看護師のストレスに注目してきたが,文献検討から急性疾患によるターミナルケアを経験する看護師のストレスとの違いを比較したいと考え,救急救命センターで働く看護師とPICU(小児集中治療病棟)で働く看護師各1名にインタビューを行った。その結果,とくにPICUでのターミナルケアは比較の対象として有意義だと思われたので,次年度以降,データ収集と分析を続けて,比較したいと考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

各現象がまだ十分に把握できていないので,予定より遅れがあると評価した。そのため,ストレス緩和のためのプログラム案の作成が先延ばしになっている。次年度はこれまで以上に研究に取り組む時間を作りたいと考える。

今後の研究の推進方策

研究計画の大きな変更はないが,今年ストレス緩和のための暫定的プログラムを作るところまで進まなかったので次年度の持ち越したい。また,英国のデータの収集は,研究協力者Pam Smith教授チーム側に依頼する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 日本の医療分野における質的研究論文の検討第1報:論文数の推移と研究法の混同2012

    • 著者名/発表者名
      戈木クレイグヒル滋子, 三戸由恵, 関美佐
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: Vol 45(掲載確定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本の医療分野における質的研究論文の検討第2報:研究法の選択とデータ収集2012

    • 著者名/発表者名
      戈木クレイグヒル滋子, 三戸由恵, 関美佐
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: Vol 45(掲載確定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本の医療分野における質的研究論文の検討第3報:データ分析2012

    • 著者名/発表者名
      戈木クレイグヒル滋子, 三戸由恵, 関美佐
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: Vol 45(掲載確定)

    • 査読あり
  • [学会発表] 新たな知の構築に向けて進化する看護研究方法-質的研究法の視点から2011

    • 著者名/発表者名
      戈木クレイグヒル滋子
    • 学会等名
      第31回日本看護科学学会学術集会
    • 発表場所
      高知市文化プラザかるぽーと(シンポジウム)(招待講演)
    • 年月日
      2011-12-03

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公開日: 2013-06-26  

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