研究課題/領域番号 |
21390592
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
戈木クレイグヒル 滋子 慶應義塾大学, 看護医療学部, 教授 (10161845)
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研究分担者 |
岩田 洋子 慶應義塾大学, 看護学部, 助教 (40347282)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ターミナルケア / ストレス / 子ども / 看護師 / 国際情報交換 / 英国 |
研究概要 |
「子どもに対するターミナルケア技術の構築」と「看護師のストレスを緩和するプログラムの開発」にわけて,本年度までにおこなったことと次年度のすすめ方を述べたい。 1.子どもに対するターミナルケア技術構築 昨年度までに引き続き,子どものターミナルケアに関わる看護師,医師,心理士,院内学級の教師からデータを収集しながら,子どもの死の予測,家族が子どもの病状の悪さを受け入れるための働きかけ,家族によい思い出を残すための関わり,ターミナル期の過ごし方と看取りについての家族の希望の引きだしとそれを実現するためのサポート,他児の死が起こったときの対応,医療者間の情報の共有などの現象についてデータ分析を続けた。報告者が用いるグラウンデッド・セオリー・アプローチでは,研究対象と異なる背景の人から収集したデータの比較が重視されるため,比較の対象として小児集中治療病棟での急性疾患によるターミナルケアの技術に関して看護師5名にインタビューした。次年度は,以上のデータの分析続けつつ,今後,論文にまとめたい。 2.看護師のストレスを緩和するプログラムの開発 これまで小児がん病棟を中心として,慢性疾患による子どもの死を体験する看護師のストレスに注目してきたが,急性疾患によるターミナルケアを経験する看護師のストレスとの相違点を知りたいと考え,小児集中治療病棟で働く看護師5名にインタビューを行った。くわえて,日本と英国の看護師のストレスを比較するために,英国の小児集中治療病棟で働く看護師2名,がん病棟で働く看護師2名,ターミナルケアに参加する小児病院のチャプレン2名にインタビューした。次年度は,以上を基にして看護師のストレスを緩和するプログラムを作成し,試用すると共に論文にまとめたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
分析結果を論文にする作業が遅れ,ストレス緩和プログラム作成が難航しているため,予定に遅れがあると評価した。次年度は最終年に当たるため挽回すべく努力したい。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に大きな変更はないが,最終年であるため,これまで以上に時間をかけて推進する。結果が揃った現象から順に論文を投稿する。また,あわせてストレス緩和のプログラム作成を急ぐ。
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