研究概要 |
平成21年度は、平成22年度に行なう準実験的研究のために下記の研究を実施した。 1. 地域支援介入モデル案の作成と支援ネットワークの構築:1)支援枠組みの検討、2)地域ニード調査:地域の住民を対象にフォーカスグループインタビューを実施しニードを明らかにした。口腔の問題そのものは人々にあまり認識されていなかったが、口腔健康に関連する項目は多くあがり、それを糸口に介入を実施する計画を立てた。 2. 支援のためのツール設定:1)口腔・摂食機能モニタリングスケール:研究者らが先行研究で作成した質問票(坂下ほか,2008)を改善し、それに加えQOL尺度(SF-8)、口腔健康QOL尺度(GOHAI日本語版)、口腔機能の総合的な検査法(武井ほか,2009)を使用することとした。2)アウトカム評価指標の設定前述の1)項目に加え、歯科疾患に関してウ蝕および歯周病(CPITN)、歯周細菌を設定した。POMSにより気分を測定し介入のための情報とすると同時に評価指標として設定した。3)オーダメイド個人介入プログラムの検討:変化ステージモデル(Prochaska, et al., 1983)を研究の概念枠組みとし、具体的なアセスメント項目および介入に関して、専門からによる討議をふまえ検討し、オーダメイド個人介入プログラム案を作成した。作成したプログラム内容をさらに、オーダーメイドの部分の選択の範囲と展開の可能性などについて専門家会議を開き話し合い検討した。4)口腔保健行動支援者用トレーニングプログラム:2)で作成した個人用介入プログラムを支援する専門家ら支援者用のトレーニングプログラムを文献検討と専門家らの会議によって作成した。 3. 予備調査の実施:上記検討内容をもとに予備調査を行い、実行可能性と、効果が期待できることを確認した。
|