研究課題/領域番号 |
21401002
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
溝口 常俊 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50144100)
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研究分担者 |
村山 聡 香川大学, 教育学部, 教授 (60210069)
土屋 純 宮城学院女子大学, 学芸学部, 准教授 (80345868)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 洪水 / 水環境社会 / 農村開発 / バングラデシュ / 地域環境史 / 定期市 |
研究概要 |
本研究は、バングラデシュの農村部を実験的フィールドの地とし、洪水の被害を最小限にくい止める新たな21世紀型水環境社会の構築を目指すことを目的とした。大洪水で毎年犠牲者が出るが、目の前で自分の家が流されても助かった人が多い地区もあった。洪水を予知して、河岸に立った家が崩れ落ちるであろう時期の半年から1年前に、新たな土地を求め、家を解体し、主要な柱や塀を運び、新築の家の一部に使ったという。洪水常襲地の知恵を学ぶことが出来た。首都ダッカでのセミナー(2010.3.5)で、日本の木曽川下流の輪中地帯での「水屋」をバングラでも各屋敷地に建造すれば大洪水が襲来しても犠牲者は半減する、と述べたら賛同された。また、現地への還元ということで、地元のNGOに協力する形で井戸掘り、植林を開始した。 科研の最終年度は、洪水常襲地において、住民の買物行動がいかになされているかを定期市に焦点をあてて調査した。1986年に初めて調査した時からの25年間の変貌を言うと、1)週2回午後に開かれる定期市は規模を縮小しつつも存続しているが、常設店舗と朝市が増加していた。成人男性の海外出稼ぎが原因で、25年前にはほとんど見られなかった女性客が、特に朝市において、めだつようになった。また、大洪水時(1987、88、94年)に商人が生活必需品の値段を上げたため貧困者が購入できず、病死に見舞われることもあった。 こうした調査結果を12年8月にチェコのプラハで開催された国際歴史地理学会で報告した。また2013年3月の日本地理学会(於、立正大学)で土屋純氏らと連名で報告した。村山は、新たな水環境社会構築に向けた調査研究―研究資源の情報化推進と水資源環境の地域情報化―、を開始した。 年度末に、本研究代表者の溝口と分担者の村山・土屋の4年間の成果をリストアップし、その中で本研究に関する代表的な論文を集めて報告書を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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