研究課題/領域番号 |
21401003
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
春山 成子 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (10267461)
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研究分担者 |
葛葉 泰久 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (50373220)
宮岡 邦任 三重大学, 教育学部, 准教授 (70296234)
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キーワード | イラワジ川 / イラワジデルタ / 環境変動 / 環境影響評価 / 完新世 / 河道特性 / リモートセンシング / 蛇行 |
研究概要 |
中部ミヤンマーのメガデルタを対象地域として最も河川環境の変動を表わしていると考えられるヤンドン地区を選定してオールコアボーリングを行った。その結果、深度30メートル地点で採取した有機物の年代を14000年BPと確定でき、完新世の当該平野の河成堆積物分析から複数回の河川蛇行プロセスが確認できた。また、イラワジ川の蛇行特性を数値化したところ、ミャンマー・イラワジ川を研究対象として1940年代(外邦図を用いた)と2000年(多時期の衛星画像ETMおよびTMを用いた)の、異なる二つ時期における河川蛇行特性値を計算して、最近60年間の河道特性の変化を比較して数値化してみた。この結果、イラワジ川の本川では河川勾配に示される8つのセグメントごとに河川の蛇行特性値が異なっていること、2000年では河川の蛇行曲率が減少していることが明らかになり、最近の河川洪水の影響も大きいことがわかった。さらに、地形学的観点かう衛星画像を用いて地形判読を行い、イラワジデルタおよびマンダレー盆地の2地域の地形分類図を作成し、各々の沖積平野の地形面特性をマイクロランドフオームごとに図化した。この地形分類によってイラワジ川中下流の典型的な地形構造を明らかにした。この結果、河川蛇行特性値は地形セグメントとの関係を見出すことができた。本研究では、今まで明らかではなかった熱帯モンスーンの巨大河川・イラワジ川の中下流地域の河川地形特性を明らかにすることができた。地形に対して地下水動態・水質を確認したところ、デルタ地形での特殊性を明らかにすることができた。
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