研究課題/領域番号 |
21401011
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
HAU CarolineSy 京都大学, 東南アジア研究所, 准教授 (70314268)
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研究分担者 |
清水 展 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (70126085)
白石 隆 政策研究大学院大学, 政策研究科, 客員教授 (40092241)
高原 明生 東京大学, 大学院・法政治学研究科, 教授 (80240993)
鬼丸 武士 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助教授 (80402824)
久末 亮一 政策研究大学院大学, 政策研究科, 研究助手 (60422383)
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キーワード | 中国の台頭 / 東南アジア / 国際関係 / トランスナショナル / 華人社会 / 中産階級 / Anglo-Chinese / 地域変容 |
研究概要 |
本研究は、中国の経済的台頭による東南アジアの政治経済・社会・文化の変化を、中国と東南アジア諸国の国際関係の変容、中国からヒト・モノ・カネがあふれ出すことによって生じる東南アジアのトランスナショナルな変容、そして東南アジアの華人社会と華人の政治的地位の変化、この3つの視点から検討することを目的としている。本年度の研究実績としては、まずハウがカシアン・テジャピラ(タマサート大学准教授)と共編著でTraveling Nation-Makers : Transnational Flows and Movements in the Making of Modern Southeast Asia (National University of Singapore PressとKyoto University Pressの共同出版、2011年3月)を出版した。この本には、白石、鬼丸も章を執筆しており、近現代の東南アジア世界が形成されるうえで、地域の内外を移動する人々が果たした役割について分析をおこなっている。また、ハウと白石は2011年3月にピーター・カッチェンスタイン(コーネル大学教授)が北京で開催したワークショップに前年度に引き続き参加し、それぞれ「東南アジア華人と中国人化(sinicization)」、「中国の台頭と周辺諸国の対応」について論文を提出した。この論文はさらなる改定の後、Routledgeから編著として出版される予定である。本年度の海外調査については、ハウがフィリピン、マレーシアで中国の台頭による華人社会の変容についての調査を、清水がタイ・ラオス国境において中国の直接・間接的影響に関する調査を、白石がマレーシアでタイ中国外交に関する調査を、高原が香港で中国の対東南アジア政策に関する調査を、鬼丸が香港、上海で華人の移動に関する調査を、久末がクアラルンプール、上海、香港でカネの動きに関する調査を、そして連携研究者である相沢がタイ、香港で新華人の動向に関する調査を実施した。得られたデータなどの分析を現在おこなっており、その成果は最終年度に開催予定のワークショップで公表する予定である。
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