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2009 年度 実績報告書

アフリカの地域紛争にみられる新兆候に関する研究:ナイジェリアの事例を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 21401012
研究機関京都大学

研究代表者

島田 周平  京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90170943)

キーワードナイジェリア / 地域紛争 / 脆弱性 / 地域問題 / アフリカ
研究概要

本研究では、地域紛争のローカル性を詳細に解析する一方で、外的要因との関わりにも注意を払い、1990年代以降顕著になってきているナイジェリアにおける地域紛争のローカル性とグローバル性の関係解明を目指している。
今年度予定通りナイジェリアへの現地調査を行ったが、北部ナイジェリアにおけるイスラーム地域の反政府運動に関する現地調査は、現地の治安状況が悪く実施しなかった。西部ナイジェリアのヨルバ地域における伝統的支配者の政治運動とニジェール・デルタの反政府・反多国籍企業運動に関しては、オバフェミ・アウォロウォ大学、イバダン大学を訪問し、次年度以降の調査計画について相談し、関連資料収集を行った。オバフェミ・アウォロウォ大学ではアデソジ博士とイケレグベ博士に会い、ヨルバ地域における伝統的支配者層の政治活動の再活性化について、1980年代までの活動と1990年代の軍事政権時代の展開、民政移管(1999年)後の運動の変化等について意見交換をおこなった。なお、イケレグベ博士とはイフェで会えたので、当初予定していたオランダへの調査は中止した。
今回のナイジェリアでの現地調査では、ニジェール・デルタ地方における地域紛争の過激性とその重要性について認識を新たにし、来年度以降、その地域紛争の研究を推進できるよう、ニジェール・デルタ地域にあるバイェルサ大学のイポルポ副学長や紛争研究者であるイババ博士、さらにイバダン大学のウド教授と連絡を取り、来年度以降の現地調査とその成果の発表に関する準備をおこなった。
なお、北部ナイジェリアのイスラーム地域の反政府運動に関しては、2009年7月末に死者数百人を出す警察と武装勢力ポコ・ハラムとの大規模な衝突があり、また11月末にはジョス州で数百人が死亡する暴動が発生し、現地での調査が極めて困難になっている。このため、来年度以降の現地調査は、南部地域に限定することを検討中である。その場合、調査項目は、西部ナイジェリアのヨルバ地域における伝統的支配者の政治運動とニジェール・デルタ地域の反政府・反多国籍企業運動に重点を置くことにする。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] アフリカ農村社会の脆弱性分析序説2009

    • 著者名/発表者名
      島田周平
    • 雑誌名

      日本地理学会 E-Journal GEO 3(2)

      ページ: 1-16

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 脆弱性の視点から見るアフリカ農民・農業考2009

    • 著者名/発表者名
      島田周平
    • 雑誌名

      アフリカレポート 49

      ページ: 3-7

    • 査読あり
  • [雑誌論文] アフリカの民族問題と新しい地域紛争2009

    • 著者名/発表者名
      島田周平
    • 雑誌名

      歴史と地理 623

      ページ: 43-50

  • [学会発表] ナイジェリアの地域紛争に関する新しい研究動向2010

    • 著者名/発表者名
      島田周平
    • 学会等名
      日本地理学会
    • 発表場所
      法政大学
    • 年月日
      2010-03-28
  • [学会発表] アフリカの農村開発に求められていること : 脆弱性の視点からの提言2009

    • 著者名/発表者名
      島田周平
    • 学会等名
      日本国際地域開発学会
    • 発表場所
      近畿大学
    • 年月日
      2009-11-28

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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