研究課題/領域番号 |
21401036
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宮武 公夫 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50291993)
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研究分担者 |
権 錫永 北海道大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (40301858)
芹澤 知広 奈良大学, 社会学部, 准教授 (60299162)
出利葉 浩司 北海道開拓記念館, 学芸部, 研究員 (40142088)
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キーワード | 人類学 / 日本 / 米国 / 東アジア / アイヌ |
研究概要 |
宮武、芹澤、出利葉は、平成22年5月に鳥取県の祐生出会いの館において板祐生コレクションおよびスター関係資料の調査を行ったが、同調査には板祐生および玩具研究に詳しい天理参考館の中尾徳仁氏に調査協力を依頼した。また同年9月には宮武、芹澤、出利葉によって、スターがシカゴ大学退職後に活動の拠点とした米国西海岸のシアトルおよびオレゴン州ユージーンで調査を行い、ワシントン大学図書館ではこれまで知られていなかった多くのスター関係の出版物や資料を入手することが出来たほか、ワシントン大学バーク博物館ではアイヌコレクションの資料調査を行った。またシアトル市内の旧宅周辺では現所有者にスターに関する聞き取り調査を行い貴重な情報を得ることが出来た。さらにユージーンのオレゴン大学図書館および美術館では、スターの死後妹によって寄贈された納札張り込み帳30冊以上と多数の納札コレクション、韓国絵画などを発見することが出来た。また権は平成22年4月から9月まで韓国に滞在し、国立国会図書館や公文書館において、朝鮮統治時代のスターに関する資料調査を行うと共に、スターが収集した朝鮮玩具関係の資料調査を行った。これらの調査を踏まえ平成23年3月には、天理参考館においてメンバー全員が参加して研究報告会を開催し、本年度の研究報告と翌年度の研究計画の打ち合わせを行った。また翌日は奈良の東洋民俗博物館を訪問し、スターの助手であった九十九豊勝氏の書簡、写真、収集品などの調査を行った。これらの成果の一部は、研究代表者宮武による単著「海を渡ったアイヌー先住民展示と二つの博覧会」として岩波書店より出版された。
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