平成21度はフランスにおいて全国規模のCATIシステムを用いたRDD調査を実施した。 まず、年度前半(4月~9月前半)では、基礎資料(欧米およびアジア対象諸国の関連調査データ、文献等)を収集・整理し、海外でのCATIシステムを用いたRDD調査方法論等の情報収集および、これまでに行ってきた国際比較調査データの再分析を進め、問題点の検討を行った。さらに委託する調査機関とRDD調査方法の詳細な検討を行い、調査方法を決定した。その概要はイカのとおりである。 調査対象:フランスに居住し国籍をもつ20歳以上の男女。 調査法:フランスでの調査は調査専門機関に調査を委託し、7月に調査を実施した。 調査項目:各地域の人々の多面的・多次元な一般的意識構造(人間関係、宗教、教育、健康、家庭、etc.)や対人関係における「信頼感」などを含む「医療と文化の多次元的連関に関する統計科学的研究」で用いた質問を中心に、社会格差に関する質問項目を勘案し質問票を作成する。 9月以降は回答データのクリーニングとデータ入力を行った。さらに日本でのRDD調査を統計数理研究所(吉野諒三教授)との共同研究として実施した。以上の結果をもとに単純集計表を作成し、一次的データ分析を行い、第一次報告書としてまとめた。
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