研究課題/領域番号 |
21402033
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
陳 立行 関西学院大学, 社会学部, 教授 (60278314)
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研究分担者 |
大谷 信介 関西学院大学, 社会学部, 教授 (10168974)
アナンダ クマーラ 鈴鹿国際大学, 国際人間科学部, 教授 (00271396)
永野 武 松山大学, 人文学部, 准教授 (50268736)
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キーワード | 移民政策 / 多民族国家 / 国際社会学 / BRIC移民 / 比較研究 |
研究概要 |
本研究の目的は、BRICsの新移民を対象にして、異なる移民のエスニック・グループのあり方とそれの社会統合に対する影響を明らかにし、移民の還流の実態とそれを可能にしたメカニズムを究明することである。それを通して、グローバル化時代における多民族国家のあり方についての理論的展開を模索する。 今年度、日本の研究チームと海外の研究協力者は(1)国際シンポジウム、学術研究雑誌、学会発表などを通じて、現地調査の研究成果を速やかに公表することが出来た。日中社会学会と共催し、「グローバル化と中国人ディスポラ」という国際シンポジウムを開催し、本研究の協力者、イギリスのLSE(London School of Ecnomics & Politicial Science)のアジア研究センター所長のProf. Hussainが基調講演を行い、陳、駒井は研究発表を行った。このシンポジウムを通して、中国の新移民たちの移民先国と祖国の間との協働する現状とそのメカニズムが明らかにされた。(2)最終成果の英語による出版に向けて、LSEの研究協力者とワークショップを開催し、充分な議論を行い、役割分担を明確にした。(3)アンケートの実施にあたっては、協力機関のLESのCCPNのサイトでインタネット形式のアンケート調査を実施し、同時に日本では郵送、訪問の形式でアンケート調査を実施し始めた。(4)LSEにおける本研究プロジェクトのHPサイトを通して、推進状況を継続的に英語圏に発信している。LSEの2011年度の統計によれば、本研究のHPへのアクセス数は年間100,000回を超えたということである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
イギリスのLSEのアジア研究センターとCCPNの研究協力者はこの研究に対して大きな関心を持ち、また、一年目、公募により集めた若手研究者の研究意欲が高く、イギリスの研究者の研究姿勢は日本チームの刺激になっている。(インタネット形式のアンケート調査を開始する前、50通以上のメールのやりとりとネットミーティングを行った)。その結果、この研究プロジェクトは計画以上に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
近年アンケート調査の回収率は益々低くなり、次年度では、アンケート調査の回収に力を入れ、量的解析に必要なデータを獲得するために、大きな努力を払う必要がある。LSEで開始したアメリカ、オーストラリアに対するインタネット形式のアンケート調査の回収はまだ少なく、アメリカとオーストラリアの研究協力者にさらに現地での呼びかけをしてもらう。 データを各国の研究協力者に共有させ、最終の出版に向かって、研究発表を活発にする。
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