研究概要 |
2010年度に行う予定の高層気象集中観測に向けて、必要となる高層気象観測装置を購入し、香川大学および京都大学にて動作テストを行った。また、2010年を展望しつつ、2009年8月13日~14日にかけて、バングラデシュ気象局(BMD)の高層気象観測装置を用いたDhaka,Bogra,Chittagongの3地点で同期した1日四回の高層気象観測を実施した。2日間にわたり、00,06,12,18UTCの3カ所における高層気象観測データを取得した。2010年度4月~開始予定のプレモンスーン観測を考慮して、必要となるラジオゾンデ等を購入し、準備した。BMDの協力を得て、Dhaka,Chittagong,Sylhetにおける1日8回の降水サンプルの取得を行い、2009年1月までの降水サンプルをすでに取得した。 当初よりも予算が削減されたこともあり、観測回数は限られたが、2010年のプレモンスーン期およびモンスーン期の高層気象観測において、BMDの観測機器を用いた集中観測を行うことが可能であることを、証明することができた。高層気象観測装置の基本動作及び使用法についても確認し、研究メンバーの間でも情報共有することができた。2010年度の観測機材の準備が完了し、先方との調整も十分終了した。これらのことにより、2010年のプレモンスーン期およびモンスーン期の観測準備が整った。降水サンプルの取得方法が確立した。2010年の集中観測年に先立って、観測降水特性の日変化とそのメカニズムを探るための新たな貴重な基礎データを、降水サンプル、高層気象観測データの両面に渡って取得することができた。
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