研究課題/領域番号 |
21403006
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
塩原 匡貴 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (60291887)
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研究分担者 |
内山 明博 気象庁気象研究所, 気候研究部, 研究室長 (50354460)
小林 拓 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (20313786)
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キーワード | 北極 / 混合相雲 / 雲放射特性 / 雲微物理特性 / ニーオルスン |
研究概要 |
当初計画では2010年5~6月に北極・ニーオルスンでの混合相雲観測を実施する予定だったが、同年4月のアイスランド火山噴火の影響により観測機材の輸送が困難と判断されたために、本観測を翌年に延期し、2011年5~6月に実施した。H22年度計画(繰越実施分を含む)の具体的実施内容は以下のとおり。 1)国内における雲観測予備実験 2010年7月に名古屋大学富士観測所(富士朝霧高原)にて、雲観測の予備実験として、霧の観測を行った。これにより、各雲粒子プローブ(CAPS,Gerber)および雲粒子測定顕微鏡カメラ(CPM)の測定性能を確認した。 2)CPMの改良 室内実験および野外予備観測の結果に基づき、光源を板状レーザー光からLEDに変更し、8個のLEDを環状に並べて光量を増加させることにより、撮像感度を向上させることに成功した。これにより、所期の目標だった直径10μm程度以上の個々の粒径と形状を直接観察できるようになった。 3)北極ニーオルスンにおける混合相雲観測 北極域で出現する雲のうち混合相雲に着目し、その放射特性と雲の微物理特性の関係について調べるため、雲粒子プローブ等の測器をニーオルスン・ノルウェー極地研究所Zeppelin観測所(高度474m)に設置し、雲の微物理量の測定を2011年5~6月にかけて行った。6月9日に観測された雲が混合相雲として典型的だったため、この日のデータを中心に詳しい解析を行うことにした。
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