研究概要 |
H22年度も引き続き代表者と分担者が,海外研究者(医学出身と工学出身)と国内研究者(院生を含む)の協力を得て,アジア,アメリカなどの地域への現地訪問およびインターネットなどの手段を用いて,(1)海外での認知症調査研究,(2)認知症診断技術の国際基準の提案,(3)認知症社会対策の提言に関する調査を行っている.具体的には,中国(北京大学,中国医科大学,中国協和医科大学等),米国(Sun Health Research Institute, Arizona State University等),韓国(KAIST等)などの研究機関と連絡を取り,調査研究を行っている. 平成22年度の制査研究では,(a)認知科学的手法による早期診断技術,(b)脳波・径頭蓋磁気刺激による波形診断技術,(c)医用画像による画像診断技術の3課題に対して,研究代表者と分担者を中心に研究協力者を加えたグループを編成し,調査研究を行った.また認知症の社会対策については,(a)認知症患者の安全対策と(b)権利擁護および介護に焦点を絞り,調査研究グループで分担して詳細に調査を行っている.得られた調査研究結果をまとめ,一部については岡山大学医学部で臨床実験を行い,診断手法の有効性について見当を行っているところである.また研究成果を国内外の学会にて発表し,情報を公開すると同時に,多くの研究者と討論することによって客観的な評価を得ており,その結果をもとに再検討しているところである. 本年度の調査,実験において明らかになった問題点,研究項目については,平成23年度以降の調査研究において引き続き実施する.
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