北部アドリア海ソサ川河口域の高濃度残留水銀の動態に及ぼす密度成層の影響について

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21404003
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 海外学術
• 研究分野: 環境動態解析
• 研究機関: 長崎大学
• 研究代表者: 多田 彰秀 長崎大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90144328)
• 研究分担者: 冨安 卓滋 鹿児島大学, 理学部, 教授 (60217552) ; 松山 明人 国立水俣病総合研究センター, 疫学研究部, リスク評価室長 (00393463) ; 矢野 真一郎 九州大学, 工学研究院, 准教授 (80274489)
• 連携研究者: RAJAR Rudolf リュブリャナ大学, 名誉教授 ; HORVAT Milena ヨゼェフステファン研究所, 環境科学部長
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 残留水銀の動態 / 密度成層 / 形態別水銀濃度 / 現地観測 / 数値シミュレーション

研究概要

北部アドリア海ソサ川河口域で2009年から2010年に渡って実施した水質観測および採水調査の結果,以下のようなことが明らかとなった.(1)ソサ川からの淡水流入の影響を強く受けて,水深1mから水深2mの表層部近傍で塩淡成層が形成されている.(2)水俣湾での観測結果と同様に,密度躍層部でメチル水銀濃度の最大値が出現している.(3)メチル水銀と各種水質指標との2変量相関分析結果に基づけば,水温とDOおよびpHに高い相関が確認された.

研究成果

• [雑誌論文] 水俣湾における海水中の水銀の形態と輸送に関する現地調査 (2012)
  • 著者名/発表者名: 矢野真一郎, 田井明, 矢野康平, 松山明人, 藤原竜二, 多田彰秀, 園田育子
  • 雑誌名: 土木学会論文集B2(水工学) 巻: Vol.68, No.4 ページ: I_1567-I_1572
  • 査読あり
• [雑誌論文] Mercury Speciation in the Water of Minamata Bay (2011)
  • 著者名/発表者名: Matsuyama, A., Eguchi, T., Sonoda, I., Tada, A., Yano, S., Tai, A., Marumoto, K., Tomiyasu, T. and Akagi, H.
  • 雑誌名: Japan(Water, Air and Soil Pollution) 巻: Vol.218 ページ: 399-412
  • 査読あり
• [雑誌論文] 水俣湾における高頻度な水銀採水調査による微量水銀輸送量の測定 (2010)
  • 著者名/発表者名: 矢野真一郎, 多田彰秀, 田井明, 矢野康平, 井村一樹, 藤原竜二
  • 雑誌名: 土木学会論文集B2(海岸工学) 巻: Vol.66, No.1 ページ: 961-965
  • 査読あり
• [学会発表] 水俣湾内における2010年夏季の微量残留水銀の動態 (2012)
  • 著者名/発表者名: 矢野康平, 矢野真一郎, 田井明, 藤原竜二, 多田彰秀, 松山明人, 園田育子
  • 学会等名: 平成23年度土木学会西部支部研究発表会
  • 発表場所: 鹿児島大学
  • 年月日: 2012-03-03
• [学会発表] In-site Measurement for Transport of Trace Mercury by Highly-Frequent Water Sampling in Minamata Bay, Proc (2011)
  • 著者名/発表者名: Yano, S., Tada, A., Matsuyama, A., Tai, A., Yano, K., Imura, K. and Fujiwara, R.
  • 学会等名: of the 10th International Conference on Mercury as a Global Pollutant
  • 発表場所: Halifax, Canada
  • 年月日: 2011-07-28
• [学会発表] 水俣湾内における浮遊懸濁物の粒度分布特性に関する現地観測 (2011)
  • 著者名/発表者名: 矢野康平, 田井明, 矢野真一郎, 井村一樹, 藤原竜二, 多田彰秀
  • 学会等名: 平成22年度土木学会西部支部研究発表会
  • 発表場所: 九州工業大学
  • 年月日: 2011-03-05