研究概要 |
これまでブイチュウ教区,ファットジェム教区を中心に悉皆調査、建築実測調査、GPS所在地調査を実施し,あわせて双方向型のデータベースを構築してきた。平成22年7月には,ブイチュウ教区に続いて,ファットジェム教区とも本研究にかかわる学術協力の覚書きを交換し,それに基づき、平成23年3月24日神父や信者たち教会関係者を集めたワークショップを実施する予定であった。しかし,直前の3月11日の大震災の影響でやむなく延期し、平成22年度予算の一部を繰り越した。 再度,教会側と日程等を調整し,平成23年6月30日(木),ファットジェム大聖堂付属の研修施設内の大会議室において,当該教区内の神父約10名、教会堂管理をする信者ら約50名を集めたワークショップを実施した。 午前8時に開始され、まず、これまで実施してきた調査の内容と、その成果の概要などを説明することによって、とくに木造教会堂が北部ベトナムの建築文化の中で重要であることを理解していただき、さらに、それらの木造教会堂を信者や教会関係者だけでなく、幅広い支援と理解のなかで保存し、後世に伝えてもらえるかについて、若干の先進的な事例を紹介した。また、これまでの研究成果をポスターとして会場内に展示し、教会堂に対する愛着などの信者の意識調査(アンケート調査)を実施し、多角的な意見交換等を行った。午後12半すぎ,盛会裏に集会を終了することができた。
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