研究課題/領域番号 |
21405006
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
甲山 隆司 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 教授 (60178233)
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研究分担者 |
相場 慎一郎 鹿児島大学, 理学部, 助教 (60322319)
清野 達之 筑波大学, 生命環境科学研究科, 講師 (40362420)
久保 拓弥 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究院, 助教 (80344498)
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キーワード | 熱帯多雨林 / 照葉樹林 / 撹乱 / デモグラフィー / ベイズ推定 |
研究概要 |
マレーシアの調査・研究 マレーシア・ペラック州の山地熱帯多雨林で既に設定を済ませた調査区において行なわれた伐採試験を評価するために、再毎木調査を実施した。また、伐採試験の撹乱応答を明らかにするために、主要樹種の実生・稚樹とタケ類のセンサスを行なった。タケ類には4種を認め、このなかの主要2種(林冠形成種、亜林冠種)の株分布・高さの測定を実施した。 パソー大面積プロットの樹木個体追跡データを用いて、樹冠ディメンションを計測した200種について、生長と死亡を解析し、樹冠特性との対応を明らかにした。結果は英国生態学会および日本生態学会の両年次大会で発表した。現在、論文を投稿中である。 インドネシアでの調査・研究 中カリマンタン州の熱帯泥炭林において、自然林と森林火災後の二次林に調査区を設定し毎木調査を実施し、またリターとラップを設置して葉群ターンオーバーを追跡する設定を済ませた。 照葉樹林の撹乱応答研究 屋久島照葉樹林の再測データに基づいて、樹種毎のデモグラフィー推定のためのデータ整理を行った。I-fang Sun博士らによる台湾の大面積プロットデータについて共同解析を行なうために訪問し(先方招聘経費)、共同解析について打ち合わせた。 林冠樹種共存メカニズムの特定 森林を二層構造に単純化した光競争モデルを開発して、林冠木種間の共存のメカニズムをデモグラフィーと樹冠アロメトリーパラメータから解明した。葉群密度に被依存の、成熟林冠木の寿命と繁殖能力の間の種間トレード・オフが安定共存をもあたらすことが判った。アメリカ生態学会および日本生態学会の大会で口頭発表した。論文を投稿準備中である。
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