研究課題/領域番号 |
21405009
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高橋 英樹 北海道大学, 総合博物館, 教授 (70142700)
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研究分担者 |
藤井 紀行 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (40305412)
大泰司 紀之 北海道大学, 総合博物館, 資料部研究員 (50001532)
矢部 衛 北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 教授 (80174572)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 外来植物 / 南千島 / 北方四島 / オニハマダイコン / ハラタケ目菌類 / 稀少種 / 海藻 / 魚類 |
研究概要 |
本年度は現地調査として、国後島において8月17日より10日間、択捉島において8月25日より15日間程度行った。維管束植物、菌類、海藻、魚類などを対象として、希少種や外来種、生物相の現状調査を行った。 植物の希少種としては、ロシアのレッドデータブックに掲載されているホオノキ、カシワ、ハリギリ、ウドなどを確認した。ウドは国後島、択捉島を通じて非常に多く見られた。植物では、国後島のフルカマップや択捉島の紗那市街には多くの外来種が侵入しており、Barkalov (2009)で確認されていない種類も多数確認した。特に、オオアワダチソウ類似種の小集団が紗那郊外に点在しており今後の注意が必要と思われる。また国後島や択捉島数か所の海岸の砂浜で、オニハマダイコンの群落を確認した。今後、在来の海岸植生を大きく変えていく可能性がある。 菌類調査はハラタケ目を中心におこなった。北方四島を含む日本からの初記録として国後島でクナシリトマヤタケ(和名新称)を確認し、択捉島ではコウタクトマヤタケや、スイスから新種記載されたカワイトマヤタケ(和名新称)を確認した。また択捉島で確認されたユウバリトマヤタケは日本では夕張岳でしか採集されていない希少種である。 海藻相としては、国後島では知床半島と同様にオニコンブが中心であるのに対し、択捉島ではエダネスジコンブとチシマネコアシコンブを中心としており、北海道本島以南とは全く異なる海藻植生だった。国後島北部から択捉島南部にかけて、海藻植生の移行が漸進的なのか断続的なのか興味がもたれる。 魚類については約30種が確認され、希少種として北海道東部から新種報告されていたカンムリフサカジカを択捉島で確認した。 南千島における植物外来種の現状については、2012年9月23-27日にウラジオストクで開かれた、東アジアフロラに関するシンポジウムで口頭発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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