研究課題/領域番号 |
21405028
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研究機関 | 桜美林大学 |
研究代表者 |
座間 紘一 桜美林大学, 経済・経営学系, 教授 (30034870)
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研究分担者 |
金山 権 桜美林大学, 経済・経営学系, 教授 (40296405)
小松 出 桜美林大学, 経済・経営学系, 教授 (10162041)
任 雲 桜美林大学, 経済・経営学系, 准教授 (00337891)
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キーワード | 中国経済 / 農村経済 / 農村近代化 / 土地問題 / 地域産業 / 農村労働力 / 農村財政 / インテグレーション |
研究概要 |
今年度は2010年8月22日~27日まで湖北省松滋市(座間、金山、任)、陜西省西安市と同市三原県陂西鎮西郊村(小松)、2011年2.月28日~3.月12日まで四川省沐川県と金堂県、淅江省永嘉県と文成県(座間、金山、任、小松)で現地調査を行い、四川省社会科学院農村経済研究所、華中師範大学都市与環境科学学院、淅江師範大学農村経済研究所の中国側協力研究者と研究交流を行った。西部、中西部、東部農村を比較することによって西部地域農村の現状と課題が浮き彫りになった。 得られた知見は以下の通り。(1)農村財政に関して「分税制」改革以後農村の県や郷鎮の財政、特に自主財源は逼迫のメカニズムが明らかになった。(2)農村の集団的土地所有と都市化と土地流動化をめぐる基層政権の土地経営のメカニズムが明らかになった。(3)沿海地域から紡績・アパレル産業の中部地域への急速的な移転及びその関連効果(農民の現地就職の増加、遠距離出稼ぎの減少など)を確認できた。(4)農村金融、小額貸付の普及状況と問題点が明らかになった。農村信用社の小額貸付事業での四川省の先進性を知るとともに、差別化された金融監督政策と税収政策による小額貸付公司の運営課題、経営性農業生産に対する金融需要と供給のアンバランスなどの問題も明らかになった。(5)西部、中西部での新農村建設、産業化、インフラの進展状況と問題点に関して多くの知見が得られた。(6)西部、中西部、東部農村を比較することによって西部農村の貧しさのマクロ経済的要因と体制的原因が明らかになった。
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