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2010 年度 実績報告書

新規マラリア伝搬阻止ワクチンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21406010
研究機関愛媛大学

研究代表者

鳥居 本美  愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20164072)

研究分担者 橘 真由美  愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00301325)
キーワード原虫 / マラリア / ワクチン / 組換えタンパク質
研究概要

申請者らはすでに、コムギ胚芽無細胞タンパク質合成法で作製した組換えタンパク質を用いたスクリーニングによって、新規伝搬阻止ワクチン候補抗原として数種類のマラリア原虫タンパク質を見いだすことに成功している。本研究は、これらのタンパク質に対する抗血清が伝搬阻止活性を有するか否かについて、流行地のマラリア患者から採血した原虫を用いた人工吸血法(メンブレンフィーディング法)によって検討し、流行地住民の自然感染による免疫のブースト効果が期待できるマラリア伝搬阻止ワクチンの開発をめざして実施している。本年度は、生殖母体および生殖体、融合体で発現する抗原に対する抗体の伝搬阻止活性を測定する人工吸血法の有効性について、新たに作成したPvs230に対する抗体を用いてタイ国ターク県メーソトのマラリア診療所を訪れた患者から採取した感染血液を材料として検討を行った。その結果、患者から採血直後に作成した特異抗体を混合し、その後いくつかの希釈倍率に調整した後に人工吸血器を用いて蚊に吸血させることで、生殖母体および生殖体に発現するタンパク質を標的とする伝搬阻止活性の測定精度が向上することを確認した。また、ネズミマラリアを用いた新たな伝搬阻止候補抗原の探索を行った結果、雄の生殖体に特異的に発現する新たな抗原分子を同定することに成功した。この分子に対する抗体を作成し、マウスに受動免疫して実施した伝搬阻止活性の測定では、コントロールに比較して実験群の蚊中腸に形成されるオーシストが70%減少するという結果を得ることが出来た。現在、コムギ胚芽無細胞合成系を用いて、ヒトマラリア原虫の相同分子の組換えタンパク質の合成を行っていおり、引き続いて、ウサギを用いた特異抗体の作成、そして流行地の患者から採取した原虫を用いた伝搬阻止活性の測定へと進める予定である。

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公開日: 2012-07-19  

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