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2012 年度 実績報告書

アジアにおけるヒト胆道がんの発生・進展に関する遺伝子がん生物学的・分子疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21406011
応募区分海外学術
研究機関長浜バイオ大学

研究代表者

三輪 正直  長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (20012750)

研究分担者 正田 純一  筑波大学, 医学医療系, 教授 (90241827)
研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワードタイ王国 / 寄生虫感染 / 肝吸虫 / 胆道がん / 予後 / DNA多型解析 / 遺伝子間多型相互作用
研究概要

1)
タイ王国の胆道がんでは、寄生虫感染がリスク要因である。しかし感染者のすべてががんになるわけではない。動物実験の結果から、寄生虫と化学発がん物質の両者の投与により胆道がんが起きることが示されている。そのため、化学発がん物質の解毒酵素活性やDNAに起きる変化を修復する活性の遺伝的違いにより発がんのリスクが変化する可能性がある。すでに解毒酵素のGSTT1, GSTM1や、DNA修復酵素のXRCC1, hOGG1について多型との関連を調べたが、いずれも単独ではリスクを説明出来なかった。しかし興味あることに、GSTM1が野生型のヒトの中で、DNA修復酵素hOGG1の変異を持つヒトは、発がんリスクが有意に低下する(p=0.01)という予想外の結果を得た。さらに、hOGG1が野生型の場合に、GSTM1遺伝子を欠損する変異型では発がんリスクが有意に低下する(p=0.01)というこれも予想外の結果が得られた。前者の説明としては、修復酵素の変異型を持つヒトは、細胞毒性が強くて細胞死がおきるためにがんにならない可能性が考えられた。また、後者の可能性としては、食品中のisothiocyanateのような発がん抑制物質が野生型のGSTM1により早く代謝されてしまうためも考えられた。胆道がんに関しての今回の結果は、全く新しいものであり、今後の予防対策を考える上での重要な知見となる可能性がある。
2)
タンパク質リン酸化酵素Aのアイソザイムの変換をハムスター胆管がんモデルを用いて調べた結果、肝吸虫感染により誘導される胆管細胞のトランスフォーメーション誘導とその増殖に関わっている可能性がある。また、ECPKAは、ヒト胆管がん発症のバイオマーカーとなる可能性がある。上記の結果は論文発表することが出来た。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Mitochondrial P5, a member of protein disulphide isomerase family, suppresses oxidative stress-induced cell death.2012

    • 著者名/発表者名
      Shitara Y, Tonohora Y, Goto T, Yamada Y, Miki T, Makino H, Miwa M, Komiya T.
    • 雑誌名

      J Biochem.

      巻: 152(1) ページ: 73-85

    • DOI

      doi: 10.1093/jb/mvs034

    • 査読あり
  • [雑誌論文] PRKAR1A overexpression is associated with increased ECPKA autoantibody in liver fluke-associatedcholangiocarcinoma: application for assessment of the risk group.2012

    • 著者名/発表者名
      Loilome W, Yooyuen S, Namwat N, Sithithaworn P, Puapairoj A, Kano J, Noguchi M, Miwa M, Yongvanit P
    • 雑誌名

      Tumour Biol.

      巻: 33(6) ページ: 2289-98

    • DOI

      doi: 10.1007/s13277-012-0491-3.

    • 査読あり
  • [学会発表] Role of genetic polymorphisms on risk of carcinogenesis of cholangiocarcinoma in Thailand2013

    • 著者名/発表者名
      楊 玉興、三輪 正直
    • 学会等名
      第23回日本疫学会学術総会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      20130124-20130126
  • [学会発表] HTLV-1のTax発現リンパ腫細胞のウシラクトフェリンによる腫瘍増殖抑制効果の検討2012

    • 著者名/発表者名
      和田 直樹、三輪 正直
    • 学会等名
      日本ラクトフェリン学会第5回学術集会
    • 発表場所
      昭和大学(東京)
    • 年月日
      20121027-20121027

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公開日: 2014-07-24  

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