研究課題
基盤研究(B)
多剤および超多剤耐性結核の調査が不十分と考えられるアジアの国々のうち、特にミャンマー、バングラデシュならびにネパールに焦点を絞り、臨床分離結核菌株を収集し、リファンピシンならびにイソニアジド耐性と遺伝子変異の関係を調査した。ミャンマーの多剤耐性結核菌のrpoB遺伝子変異ならびkatG又はinhA遺伝子変異保有割合はそれぞれ71.3ならびに72.5%であった。一方、バングラでシュにおいてはrpoB遺伝子変異ならびkatG又はinhA遺伝子変異保有割合はそれぞれ95.0ならびに94.5%であり、ネパールにおいてはそれぞれ97.2ならびに93.8%であった。また、バングラデシュにおいて多剤耐性結核菌218株中7株、ネパールにおいては多剤耐性結核菌109株中13株の超多剤耐性結核菌を見出した。これらの超多剤耐性結核菌全てにおいてカナマイシン耐性rrsならびにgyrAまたはgyrB遺伝子上に変異が見られた。薬剤耐性と遺伝子変異の相関は国ごとに異なるものであり、遺伝子変異分析を基盤とする結核菌薬剤感受性試験を実施するにあたっては事前にその相関を調査する必要があるものと結論された。また、今回の調査により超多剤耐性結核菌の存在がバングラデシュならびにネパールおいて明らかになったことから、これらの伝播動態調査が急務と考えられた。
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