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リケッツは、現在でも開発途上国の子どもの多くが罹患している。開発途上国における社会経済的な格差が入手可能な食品や生活環境の格差をもたらし、子どものリケッツ罹患に関係していることが予想されている。本研究の目的は、(1)開発途上国における子どものリケッツ罹患が成長後の健康、生活の質にもたらす影響、(2)リケッツ罹患における社会経済格差の影響、(3)開発途上国における社会経済水準の格差と健康格差との関係を明らかにし、(4)健康格差を縮小する総合的な対策について提言を行うことを目的とする。
(1)モンゴル国首都圏ウランバートル市内のリケッツの罹患と骨病変、医療の利用、医薬品の利用のデータベースを作成した。(2)モンゴルでは、疾病、医療利用、医薬品利用と社会経済的格差との関係を解析し、社会格差と医療利用、医薬品利用との関係が弱いことを明らかにした。(3)リケッツ罹患と社会経済的環境条件との関係の理論モデルを検証するために、カンボジア、タイ、アフガニスタン、ラオス、フィジーにおける、疾病、社会経済的環境に関するベースラインデータを作成した。(4)カンボジア国における都市部と地方中心市街域における疾病と社会経済的格差との関係を解析し、低い社会経済階層の患者における医療利用の抑制を明らかにした。(5)子どもの食品摂取、リケッツ罹患、疾病罹患、社会的環境条件に関する国際データベースを入手し、開発途上国における社会経済格差と健康に関するヘルスプロモーション理論の適合性を検討した。
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