研究概要 |
イランカスピ海沿岸地域において、食道がん、胃がん、大腸がん症例と病院対照群における宿主要因および生活習慣要因について調べ、当該がんの予防、コントロールに資する研究である。 食生活・生活習慣要因については調査票調査を行い、血漿を用いてヒトパピローマウイルス抗体、ヘリコバクターピロリIgG抗体、ペプシノゲンテスト、脂肪酸濃度・組成分析、抗酸化物質分析などを行なう。宿主要因については、白血球層を用いてHLA、薬物代謝酵素、アセトアルデヒド脱水素酵素、脂質代謝酵素などの遺伝子多型を解析する。 2010年度までに、食道がん55例、胃がん147例、大腸がん26例と病院対照群172例を収集し、研究は順調に推移していた。今後は、これまで集積したデータの解析を試みる予定であった。しかし、イランの海外共同研究者に対して、研究進捗状況、中間解析結果の提出を合計10回ほど行ったが、まったく回答がなく、研究継続・研究体制の維持は不可能と判断された。 2010年11月30日に補助事業廃止承認申請書を提出し、2011年2月16日に廃止申請が受理された。なお、2011年度の研究費は、交付決定額5,200千円のうち、30千円を執行したのみである。 [海外共同研究者] Reza Ghadimi(バボール大学医学部助手)、Hassan Taheri(バボール大学医学部講師)、Mehrdad Kashifard(バボール大学医学部助手)、Ali Akbar Moghadamnia(バボール大学医学部教授)など。
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