研究課題
本研究は、われわれが発見したhereditary motor and sensory neuropathy with proximal dominancy(HMSN-P)の国際的な広がりについて共同研究を行い、1)ブラジルを中心に南米諸国の神経内科医を対象として、HMSN-Pの臨床病態についての啓発活動を行い、他の類似疾患との異同を明らかにし、2)ブラジルなどの海外のHMSN-P患者の神経組織の分子病理学的検討を行い、3)海外とわが国のHMSN-Pとの分子生物学的比較検討を行い、原因遺伝子を明らかにし、4)モデル動物の作成および治療法の開発を目指すものである。平成21年に引き続き、HMSN-Pに罹患した日系ブラジル人家系2家系の計10名に関して、サンパウロ大学Clinicas病院神経内科Paulo Euripedes Marchiori教授、Maria Teresa Alves Hirata医師らの研究チームと連携して研究を行った。2010年8月25日第24回ブラジル神経学会(Neuro2010 Rio、Rio Janeiro)で「The international collaboration study between Brazil and Japan for hereditary motor sensory neuropathy with proximal dominancy(HMSN-P)originated in Japan」のポスター発表を行った。その後、Prof.Marchiori、Dr.Malia Hirata、Dr.Angellinaらと今後の研究についてdiscussionを行った。また、現在、Sao Paulo大学に入院中の近位筋優位の運動神経の軸索変性をともなう日系人症例についてもdiscussionを行った。平成23年度はサンパウロ大学でHMSN-Pに関するMeetingを開催する方向で検討することになった。イラン国マシュハド大学神経内科グループとも引き続き情報交換を行った。
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