研究課題/領域番号 |
21406027
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大石 和徳 大阪大学, 微生物病研究所, 特任教授 (80160414)
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研究分担者 |
明田 幸宏 大阪大学, 微生物病研究所, 特任講師 (60444527)
飯田 哲也 大阪大学, 微生物病研究所, 特任教授 (90221746)
中山 達哉 大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員 (80552158)
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キーワード | ブタレンサ球菌 / 髄膜炎 / 敗血症 / タイ国 / 人獣共通感染症 |
研究概要 |
タイ国内でStreptococcus suisによるヒト症例の後方視的研究を実施し、そのうち158例のserotype 2による侵週性感染症の病態について検討した。本症は成人のみに発症し、致命率は9.5%であった。病型の58.9%は髄膜炎カテゴリー(血液あるいは髄液培養陽性の髄膜炎例)、残り41.1%は非髄膜炎カテゴリー(敗血症あるいは血液培養陽性の化膿性関節炎等)であった。主要なSequence typing(ST)であるST1, ST104株の両方が敗血症を起こしうるのに対し、ST1のみが髄膜炎を惹起した。 また、2010年より実施しているパヤオ県の全住民ベースの前方視的研究において、2010年1~12月に32症例が確認され、うち5例(15.6%)が死亡した。2010年のパヤオ県での罹患率は乳2例/10万人であった。32症例中56.3%の患者が発症直前に豚生製品を摂食しており、その後平均2.6日以内に熱性疾患を発症していた。難聴を14例(44%)に認めた。32例中のうち、12例がserotype 2、5例がserotype 14に起因していた。
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