研究概要 |
(1)マトロイドでのパス幅の禁止構造について研究した。23年度の研究実施計画として、21,22年度で得られた研究結果を基にそれらの結果をマトロイド上へ拡張する研究を挙げていた。グラフやマトロイドにおける禁止構造の研究は重要で,いまだ不明な点が多い。グラフのパス幅に関する禁止構造については既に研究されていた。本論文では、外平面グラフの双対性に着目し、マトロイドでのパス幅の禁止構造について研究し,その構造を明らかにした。 (2)22年度に行ったAT-freeグラフなどの線形構造を持つグラフに対するPath-distance-widthの近似困難性の研究の副産物として、単位円グラフの線形構造を持つ部分クラスについて研究を行った。本研究により、線形構造を持つ(単位円グラフの)部分クラスの階層構造を明らかにした。近似アルゴリズムを設計する際交差グラフ表現が分かっていると設計し易いという利点があるため、グラフクラスに対する交差グラフ表現の研究は重要である。本研究結果は、自然な交差グラフ表現を持つ部分クラスでAT-freeグラフを階層分けしたことを意味する。
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