研究概要 |
平成22年度は,平成21年度の結果を拡張し,以下のように効率的なビット並列拡張擬似木パターン照合アルゴリズムを開発した. (1) 拡張擬似木パターン照合問題の導入 親子関係に基づいた擬似木パターン照合問題を先祖子孫関係に拡張した拡張擬似木パターン問題を導入した.具体的には,パターン木を記述するにあたって,通常の親子関係を示す枝に加え,先祖子孫関係を示す枝を導入することにより問題を拡張した.この問題はXML検索におけるXPathの照合問題と密接に関係しており,重要な問題となっている. (2) 拡張擬似木パターン照合問題に対するビット並列アルゴリズムの開発 擬似木パターン照合問題と同様の計算量で動作するビット並列アルゴリズムを開発した.具体的には,パターン木をビット列に変換する方法により以下の2種類のアルゴリズムを開発した.どちらもコンピュータワードに収まるパターン木に対し,高速に動作する. (a) パターン木をパスに分割し,各パスに対するビットパターンを順番に直列的に並べてコンピュータワードに埋め込むことにより高速に動作するビット並列アルゴリズムを開発した. (b) パターン木をパスに分割し,各パスに対するビットパターンをビット単位で互い並列に並べてコンピュータワードに埋め込むことにより高速に動作するビット並列アルゴリズムを開発した.
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