研究概要 |
ネットワークの重要な機能、経路選択と帯域制御に焦点をあてる。古典的なネットワークの分野において、現在までにもこのテーマは深く研究されてきているが、量子リピーターネットワークについては、この二つの概念はまだ作られていない。現在、物理学者が量子リピーターを理想的な環境でしか考慮していない状況であるため、我々は古典的なネットワーク知識の基盤上で、実世界までをも視野に入れ、量子リピーターネットワークを拡張している。経路選択について、量子ダイクストラアルゴリズムを検討中である。帯域制御について、統計多重処理やあるいは時分割多重は使用可能か、又、回路交換は必要であるのか、様々な視点から、研究を進めている。なお、量子ネットワークを利用するために、分散アルゴリズムは必須である。量子鍵配送は実現されているが、古典的なネットワークとつなぐためには、量子鍵配送で作成する鍵をIPsec(インターネット上の暗号のプロトコル)で使用可能になるよう、実装、実験、標準化をしなければならない。H22年度、四つの重要な結果ができた: *独立されているネットワークのため、Quantum Recursive Network Architecture(QRNA,再起的量子ネットワークアーキテクチャ)を開発した。論文はProgress in Informatics 5に発行された。 *リピーターネットワークの基本の多重方式をシミュレートした。2011/8月SPIE学会で発表予定。 *リピーターネットワークの経路選択アルゴリズムのシミュレーションの実装、評価。論文は現在査読中(SIGCOMM 2011) *リピーターネットワークのエンタングルメントスワッピングとピュリフィケションのプロトコルデザイン。論文は現在査読中(Globecom2011)
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